2023年1月後半にハマっていた7曲の感想文で、アーティストの五十音順にすると以下の通り。
・DUSTCELL『ANTIHERO』
・DECO27* feat.初音ミク『ゾンビ』
・D4DJ『FAKE OFF』
・テクノロイド / KnoCC『IDempty』
・テクノロイド / KnoCC『KNOCKIN' ON×LOCKIN'ON』
・鶴三 feat.鏡音リン&ムイカ『リダイヤル』
・廉 feat.初音ミク『ローゼンハイヴ』
各曲感想はいつもの通りあったりなかったりなんだけど、各感想を書いた半数以上がボカロ曲っていうのは珍しかったり。
ボカロPによって様々な歌声に変わるボーカロイドの面白さが、ようやく私にも分かってきました。
αβγ- ユートピアに向かっていこうじゃない
αβγ- 終焉はまだまだ早いんじゃない
わっはー We’re ゾンビゾンビ
結構なホラーソングですね……。
「「死にたい死にたい」って死んでるじゃん
なのに「会いたい会いたい」が消えないじゃん」
「いつだって痛いの痛いの飛んでいかないの なんでなんで
寂しさだけ残っちゃってるんだ」
あたりが本当に怖くて可哀想。
死ねないということはこの痛みと寂しさから逃れられる手段がもう無い訳で。
詰んだ状況で腐った生が続く、永遠に続く。
「死なないからいいじゃん」という訳では全く無いんですよね。
それをポップ&キュートな音楽でコーティングしているのが痛々しくもあり、同時に突き抜けた明るさも感じさせる。
「なっちゃったんじゃしょうがないね」と諦めを歌う彼女は、24時間365日付きまとう苦痛の中を「きみ」を求めながら、それでも笑いながら歩いていくんだろう。
恋する女の子が持つ特有の気狂いがスパイスとしてまんべんなくまぶされた曲で、この味はDECO*27が歌わせる初音ミクの声でしか出せないなと思います。
歪む心は闇に溶け込んでく
離れてく 消え去ってく 愛が夢がここから
ブシロードの音楽プロジェクト『D4DJ』内の一曲。
女性声優の現場ってこんなに楽しそうなの!?
出演者全員すごい可愛いじゃん。
「最近の女性声優は演技だけじゃなくて、顔が良くて歌が歌えてダンスまで出来ないといけない」って噂には聞いてたけど本当だったんだ……。
個人的にはサビ前
「Loop繰り返し DopeなLIVE
Coolな爆音 Foolな雑音
夜明けと共に退屈な日常に Fade-out !」を担当してる
三宅葵依役:CV.つんこが特に好きだなと思う。
自分のパートでど正面からカメラを射抜いて笑ってくれるの、めちゃめちゃ格好良くないですか!?
僕たちはねえなぜ此処に立っているの?
終劇も知らずに
君の世界 触れてみたい
プログラムのその向こうで
磨く前のダイヤ キラキラリダイヤル
純度100% 眩しさ取り戻して
MVがめっっちゃ良い!
今どきのエモネオンピンクと一昔前の公衆電話の取り合わせが半端なく可愛い。
絵柄や衣装も含めて、これが最先端のレトロ可愛さってやつですよ!
めちゃめちゃ良いじゃん!
生身の人間とボーカロイドが歌うWボーカル体制も「過去の自分にかける電話」というストーリーをより際立たせててすごいなと思います。
時間を経て変わる人間と変わらないボーカロイド。
「この頃は難しいね 年とっちゃってまあね……」というぼやきにもうんうん、って頷いてくれるリンちゃんは、長年の女友達のようでもあり「磨く前のダイヤ」だった私のようでもあり。
きらきらだった私を覚えていてくれて、いつの時代も私の話を聞いてくれる。
ずっと隣にいて、ずっと変わらない存在。
それがボーカロイドであり、かつての私でもあるのだと思うと、その「応援」の力があまりに強くて綺麗で泣いてしまうよ。
戻れない私は無様に見えるか?
前半の感想文で挙げた、ヰ世界情緒『パンドラコール』と同じ製作者繋がりで見つけた曲なんだけど、今曲の暗黒童話感も好きだなあ。
ローゼンハイヴ=Rozen Hive≒バラの群叢という解釈で合ってるのかな?
「あぁ 全部が意味を捨て去り
守り抜いた薔薇は深い森に眠るの」
という歌詞から、グリム童話の「眠れる森の美女(別名:茨姫)」がベースにある事は間違いないと思うんだけど。
今曲で私が特に気に入っているのは初音ミクの声!
最初はミクだと分からなかったぐらいナチュラルに低くって、「初音ミクってこんな睥睨した声も出せるんだ……」と感動しました。