2013年に放映されたアニメ『惡の華』ED、『花 -a last flower-』が先月にサブスク解禁されたそうで。
元々DL販売すらされておらず、この曲のフルを聞くにはコンセプトCDを買うしかない状況が続いていたので、今回のサブスク解禁は素直に嬉しい。
アニメでのshort.verだけ見ると妙に怖いトラウマED曲という印象が強いんだけど
フルでは割とポップな花応援ソングになるんです!いや本当に!
もちろん私はCDを持ってるんだけど、そこの歌詞カードで見るとアニメ版は前半3行のところまでしか入ってないんですよね。
今曲が楽しくなってくるのは、5行目からだから……!
現に原作者:押見修造は今曲を聞いて「希望が詰まっている」ってコメントしてるぐらいだし。
「花 -a last flower-/ ASA-CHANG&巡礼」
この曲には、沢山の絶望と諦めと否定と、その先の希望とが詰まっていると思います。それは、僕が「惡の華」を描くにあたって目指しているものとぴったり重なって、なのでこの曲をエンディングに、とお願いしました。
そして出来上がった、現在の新しい「花」は、より深い絶望をたたえていて、けれどもまたその分希望の色も濃くなって、かつ突き抜けてポップに響くのが素晴らしいと思いました。
アニメのエンディングには入っていない後半の、早鐘をつくような鼓動と、「否!」の叫びを是非聴いて欲しいと思います。
ここで歌われる「水」とは何なのか、それを求めて「惡の華」を描いています。
原作者の完璧解釈言葉を借りるのもどうなんだって思うけど、私が今曲に抱いている印象もまさにそんな感じ。
鉛筆の黒鉛を塗り重ねたら、その表面は光を仄白く反射するように、そういう一種の爽やかさみたいなものが感じられて感動しました。
個人的に面白いなと思ったのは、伴奏する楽器の変化。
前半は壊れた玩具のようなピアニカがメインなんだけど、後半ではバイオリンの弦がメインになってて、その音がひどく常識的で大人びているのにびっくりする。
そこの空気感の変化が、真っ当な「成長」を感じさせて安心するのかも。
原曲の方はずっと「ぷわぁーーー」と浮遊しつつ停滞した空気が居座るから怖いんですよね。
私は原曲版の方が数十倍怖いよ。
ただカルト的人気を誇るのはこちらの方だっていうことも分かる。
原曲に比べれば『花 -a last flower-』は分かりやすくて聞きやすくて、全然怖くない曲だと思います。
このASA-CHANG&巡礼というアーティストの方、私はてっきりどサブカル・カルトアーティストかと思っていたら、元スカイパラダイスオーケストラの方だそうで。
VTuberの月ノ美兎に楽曲提供していたり、星野源とコラボしている曲もあったりと、かなり失礼な思い違いをしていて申し訳なかったです。
アニメ『惡の華』OPについても少しだけ。
春日高音ver.を歌っているの子(神聖かまってちゃんのボーカリスト)ってこんなに男前で格好いい声をしていたんだなあと、個人的には結構意外でした。
昭和歌謡風味の曲と相まって、いい感じに漢らしい。
私はアニメ『電波女と青春男』OP『Os-宇宙人』でのコーラスだったり
最近だとアニメ『進撃の巨人』OP『僕の戦争』の後半部分だったりと、
ピッチを高くして加工しまくった彼の歌声しか知らなかったので、嬉しい驚きでした。