2024年3月にハマっていた7曲の感想文で、アーティストの五十音順にするとこんな感じ。
・アメリカ民謡研究会『あいたいあの子に、あわせてあげる。』
・Aliey:S feat.初音ミク『からっぽの久遠』
・カリスマ / 伊藤ふみや feat. 六人のカリスマ『Charisma Battle Anthem』
・朱雀 feat.初音ミク&カゼヒキβ『幽霊になったんだ』
・DA PUMP『E-NERGY BOYS』
・チャラン・ポ・ランタン『無神経な女』
・ナユタン星人 feat.初音ミク『エスパーエスパー』
2月分マイベストミュージックに3曲分追加しました。良かったら見てね。
それでは目を閉じて
私が百つ数えたらあなたに
二度と解けない嘘を見せるよ
アメリカ民謡研究会についてはYouTubeもチャンネル登録しているし新曲が上がれば必ず聞いてるんだけど、今曲はかなり聞きやすい方だと思うね。
根が歪んだ、それでも真っ直ぐな思いが先行き不透明な推進力となって、祈りを抱き込みながら進んでいく。
やり切れなくて美しい、破滅の響きをしている。
必要なのは「あの子」であって自分ではないことが痛ましいけれど、でも「私達」は
私達だから1人ではないっていうところに救いを感じる。
「曖昧な歌も貴方とただ歩くように、口荒んで行けと願うだけ」
「抱いていて花を まだ覚めないでいて あぁ嘘を
永遠の綺麗にあわせてあげるから」
というラスサビのフレーズもすごく綺麗。
そんな中身のない虚構を僕らは愛してる
聞く度に泣いてしまうよ……。
こういうボカロPがボカロを想った曲に弱い、弱すぎる。
単なる音声ソフトが音楽の世界にもたらした恩恵を享受してるのは、リスナーはもちろんだけど、でもやっぱり一番はボカロPなんだと思う。
特にラスサビ「からっぽのいのちが今日も歌を歌っている」のところ。
ボカロがなかったら作り出されなかった曲がいっぱいあって、それら全てを作り出した「からっぽのいのち」「中身のない虚構」にみんなが救われてる。
この現象ってたぶん日本のオタク界特有のもので、こういう素晴らしいボカロ曲に出会う度に日本でオタクやれてる有り難さを思います。
「朝が来れば忘れてしまう歌も月夜になれば思い出す」
「あの時掴めなかった指先がまだ震えてることを知っている」
のところも涙腺に直撃。
ピコピコしたシンセサイザに高音域のピアノ、ハンドクラップが奏でる軽やかで暖かなメロディーもすごく好きです。
僕は幽霊になっていた
変わらないはずのおとぎ話を解き明かすように
まずMVの一枚絵がいいよね。
薄曇りの空と泡立つ波、静かな水音から始まるこの曲の雰囲気にすごく合ってる。
爽やかな海風を思わせるメロディーとストリングスともばっちり。
今曲、概要欄を見るまでは初音ミク・カゼヒキβのデュエットだと気付かなかったな。
それぐらいピタリと重なったボーカルはそれこそタイトルの「幽霊」みたい。
2つのメロディーに分かれることなく同一の音程をたどる声。
誰かの背後にいつもいる影。
1番Aメロにも、何かが弾かれたような、何かが落ちたような金属音がフック的に入っていて面白かったです。
一声かければああいつだって
足音で分かる あいつだって
↑なんかめちゃくちゃエモい!
カリスマについては今曲のヒプマイコラボMVから本格的に興味を持って、YouTubeの公式番組もぼちぼち見始めてはいます。
2022年6月のマイベストミュージックに天堂天彦の『VIVA LA LIBERATION』をあげたこともあって、一番テンション上がるのはやっぱり天彦。
「「野生の天彦の門」で「野天門(アスパラガス)」って読むなんてセクシー!」とかマジでどういうことなの?
ただ2番の「デジタルタトゥーの彫り師」からテンションぶち上げる湊も気になるなあ。
24時間週7日一緒にいることを全員で「24/7」と言ってるところもエモいし、「ただし!此処にもルールはある 困った時はお互い様って話」もファンにとってはたまらないはず。
作詞編曲も『ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- +』を手掛けた invisible manners(平山大介・福山整)なので、そりゃヒプマイファンの私が気に入るのは当たり前かな。
逃さないぜ 快楽の共犯者
2024年冬アニメ『ぶっちぎり?!』挿入歌。
私はこのアニメを途中まで見ているので、2番Bメロ「ぶっちぎり?!革命の挑戦者」や1番Aメロ「I'm The No.1 邪道のエンペラー」でアガる事が出来ますが、本編自体の出来は……その……うん!
今曲に出会わせてくれた恩だけは感じてますよ。
「激しく踊ろうぜ まるでdance machine」はDA PUMP自体のことを指しているようで胸が熱くなります。
ISSAのハイトーンボーカルとこのダンプラMVもめちゃくちゃ格好いい!
背後の巨大スクリーンと照明のバチバチした光に曲が全く負けてないのがすごいよ。
個人的には2番Bメロ、全員が輪になってサイファーの形になるフォーメーションのところが大好き。
いい意味での内輪感というか、「俺達はこれが格好いいと思ってやってる!お前もそうだろ!?」という格好良さを押し付けられてる感じがあって、そこにたまらなく興奮する。
イントロ「かかってこいよ」や間奏「踊ろうぜ カーテンコールまで」のところでISSAが手招きしてくれるところなんて格好良すぎていつ見ても半泣きになるしね。
「夢みたい You make me high」でのライトが海底のようなコバルトグリーン一色になるのもすごく綺麗で、それこそ夢みたい。
間奏やアウトロのキュインキュインしたEDMレーザーも最高や!
「神経取ります」
歯医者行く度に生涯思い出しそうなMV!
初めて観た時はめちゃくちゃ笑いました。
こんなにもはっきり「クリエイターの私生活から生まれました!」って曲側が主張してくることある?
いや、まあ「これ絶対曲にしてやる……!」と思わないとやっていけないほどの激痛だったのも想像つくけど。
歯ってね、ちゃんと磨けばいいだけの話なのにね……。
MVも好きなカットがありすぎるのでいくつか語っておきます。
まずは2番Aメロ「通った方がいいですよ マジで」のとこ!
痛みに呻いてる猫ちゃんの顔がまず可愛い!
そしてわざわざ太文字で「マジで」と強調する時に、声と猫ちゃんがへらっと笑うところがすごくツボ。
人間、自業自得の馬鹿なことをしでかした時になぜかそれを他人に忠告したくなるし、そういう時ってへらへらしがちなので……。
いや、でも歯医者には通ったほうがいい、これはガチの良アドバイス。
次は治療中のサビ「麻酔1本 効果なし」のとこ。
本当に効果なさそう〜〜!
主人の痛みとは対象的に、能天気で騒がしいブラスバンド隊が可愛すぎるね。
1番サビ後の間奏で「痛かったら手挙げてくださいね」と医者に言われて即手を挙げるも、普通に続行されててウケるんだな。
エビみたいにびったんびったんしててもシカトされるの、「そりゃこっちが悪いんだけどさあ……!」という気になって医者自体には強く出れないのがまた悔しい。
ひとまずの処置が終わって「仮どめが仮どめすぎる」のところに差し掛かると、急に穏やかになるのがまさに治療あるある。
喉元過ぎれば熱さを忘れるのと同じ、激痛も過ぎ去ってしまえばあっけらかんと忘れてしまえる愚かさよ……。
そしてそこからの詰め物材質コールですよ!
シルバー!メタル!セラミック!
クラウン!パラジウム!ゴールド!ジルコニア!
こんなのこの曲でしかみれない唯一無二でしょ!
MV映像は葛飾出身(VIXI)という方が担当されたそうだけど、本当に良いものを見せてもらいました。
チャラン・ポ・ランタンというアーティストも、私は初耳だったんだけどドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』のOPを担当されてた人たちだそうで。
TV業界ではかなり有名なのかな?
こういう風に人生に役立つ実生活ソング、まだまだ一杯知りたいよ。
エスパーこれはエスパーだ
ココロの奥になにか感じてる
ポケモンと初音ミクのコラボ企画「ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Types/Songs」の16曲目。
ナユタン星人がこの企画に参加すると知った時、「たぶんエスパーかなあ、デオキシスは絶対出してきそう」と思ったらその通りでした。
ポケモンにおいての星人って言ったらやっぱりデオキシスなので……。
メロディーもナユタン星人らしいキレのある異星人ディスコでお気に入り。
2番サビ前「すかさず」の直後にポケモンセンターのSE=全回復の音が鳴るのもユニークだし、ラスサビ「ココロ奪いあうそれが恋ですよ」の切実さも好き。
あとMV映像でユクシー・エムリット・アグノムがフィーチャーされてるの嬉しかったな!
あの3匹の頭文字を繋げると「UMA(未確認生物)」となるので、そこをナユタン星人と絡めてるのかも?