前記事に続いて、雑記作品感想メモその2。
全部個別記事にしてまとめたいんだけど、どうしても先に語りたい欲が出てきちゃうな。
なーーーーんにも考えて書いてないので、何も考えないで読んで下さい。
あと全てにおいて過度のネタバレもあるので!特に東リベ!
『ぼくらの』原画展 2回目
鬼頭莫宏『ぼくらの』原画展、2回目行ってきました。
こんなんはなんぼ行ってもいいですからね。
完全版5巻描き下ろし表紙のジアースは何回見ても素晴らしい。
一本一本、几帳面に定規で引かれたレーザー線と中央付近のスパッタリングは、この先もう二度と目にする事が出来ないのかもしれないと思うと、たぶん会期中にもう1回は行くかも。
A3以上ある水彩画紙の上にどデカく描かれたこのジアースを、数センチの至近距離で舐めるように眺められる感動に心が震える。
何故か1回目行った時には見落としていた、会場限定描き下ろしミニ色紙も見れて良かった。
これで入場料無料なんだぜ?
私もなるべく入場料を還元しようと、完全版全巻&収納ダンボール箱を約12000円で買ったり、650円のドリンク頼んだり、1回300円の椅子缶バッジガチャ回したりしてるんだけど、採算取れているのか勝手に不安になってる。
私が2回行った時は、どちらも平日午後で空いている時間帯だったということもあるんだけど、1時間弱滞在してる間ずっと貸切状態でした。
その割に店員が5人くらいいて、その人件費分を考えると本当に心配。
立地的にも行きやすくて有り難い漫画専門ギャラリーだし、潰れて欲しくないな。
今年3月オープンしたばっかだし、名古屋の中央にある商業施設だからテナント料も高いはずだし。
どうか、どうか1年は続いてくれますように……!
あと完全版もせっかく買ったので読み返してる。
(ダンボール製全巻収納BOXと、椅子缶バッジガチャで当たった2つも一緒に!)
1ページめくるごとにだーだー泣いてるので、全然進まない。
どの戦闘も大好きだけど、特に一番好きなのはダイチ戦。
2話であの完成度はすごすぎる。
いつだって足りない時間と
いつまでも答えの出ない問い。
ダイチ戦のラストのページとか、いつ思い出しても秒で泣けるな。
何を泣いているのかも分からない、ただこの漫画の1ページ1ページ、一コマ一コマ全部が「どうでもよくなくて」ぼたぼたと涙が出る。
この漫画を構成する全てが、どうでもよくないと強く思います。
どうでもいい展開なんて、セリフなんて、表情なんて何一つない。
皆の生きた瞬間が、その後の永遠の空白が、あまりに白くて、痛くて涙が出る。
感動して泣いてる訳でも、悲しくて泣いてる訳でもなくて、ただあの白さに泣いている。
コマの構図で「うめっーーーーー!」ってなったのが、コモ戦の見開き。
「世界はこんなに素晴らしい」で見上げた空、「おそらく、たとえ私が傷つけられても」で地に落ちる影。
アイレベルの違いで、1つの景色と2つの運命を書き分けて、相反する真実を乗せる。
びっくりするくらい漫画が上手くて笑っちゃうな。
石川智晶ファンとしてだと、アキ戦は特に心に響く。
この星の無数の塵のひとつだと、今の僕には理解できない……
ここまでこの見開きから感じたことを言葉にして、音楽にして届けられるなんて奇跡みたいな出来事。
そりゃ原作者の先生も「靴を舐めてもいい」ぐらい言いますね。
ただ、オープニングテーマ(『アンインストール』石川智晶)には全面的に感激しています。
素晴らしい歌を提供してくださった石川智晶さんには本当に感謝していますよ。
......靴をなめさせていただきます、ぐらい(笑)。
血界戦線
ジャンプ+で無料公開されていたので、『血界戦線』全10巻+『血界戦線 Back 2 back』9巻まで読みました。
最終話が近いので、それに合わせて全話無料公開されたとのこと。
『ゴールデンカムイ』といい、こういう宣伝方法が流行ってるのかな?
異形な街の毎日と頻発する事件、それが短編集として読める感覚で面白かったです。
確実にアニメ映えする漫画なので、近々アニメも見ると思う。
何だかんだでミシェーラの良き兄であろうとするレオナルドが格好いいよ。
その信念を全肯定するクラウス・V・ラインヘルツさんや、ライブラの皆も。
東京リベンジャーズ
『東京リベンジャーズ』の原画展にも行くことになったので、原作1巻~26巻まで全巻電子書籍で買って読みました。
想像以上にえげつない暴力!
皆思った以上に死ぬし、思った以上に簡単に生き返っていて、「死ぬな!!!元気に生きろ!!!」と手に汗握りながら読んでました。
ただ噂に聞いていたよりずっと主人公は格好良かったし、それを上回るぐらいにヒナちゃんの芯の強さが格好良かった。
キャラ的にぶっちぎりで1番好きなのはヒナちゃんで、次いで主人公と溝中五人衆、そして3番めは稀咲……なんですよね……。
彼がヒナちゃんに向ける恋愛感情のどうしようもないショボさと、主人公に向けるどうしようもない憧憬がミックスされて出来たあの人格が好きなので、21巻の対峙シーンが生原画で見れたらそれだけで満足です。
ただ個人的には、21巻の天竺編で読むの止めたほうが良かったかな~~~。
しょぼくてクズの稀咲がラスボスで良かったじゃん、主人公が唯一悪意と殺意を剥き出しにした相手でもあるし。
22巻以降の展開、中学生編で徹頭徹尾格好良かった総長のマイキーが晩節汚すのを見てられないという気持ちがある。
それぐらい格好良かったんですよ、マイキーは。
それはともかく、原画展の入場チケット取ったの、思いっきりGWのど真ん中の日なんですよね。
人混みを覚悟してチケット取ったんだけど、貸し切り状態じゃない展示会ってあまり行ったことないから、どうにか楽しんで行ってきたいところ。
犬フェス!とプレシャスライブ
最近リリースされた『マクロス』シリーズの記念アルバム内に、F組(シェリル・ノーム&ランカ・リー)による『いけないボーダーライン』が収録されていて、聞く度に感動して泣きそうになっています。
いけないボーダーライン 燃え尽きながら まだ輝いてみせる
ワルキューレの原曲も大好きだけど、やっぱりシェリル&ランカのユニゾンは問答無用で涙が出る。
懐かしさで泣いてるし、愛しさで泣いてるし、格好良さで泣いてる。
仲間であり、ライバルであり、譲れないところがある2人の歌姫達の声が重なるから泣けてくる。
で、私がこんなにもワルキューレ&F組のコラボにグッとくるのは、2019年2月2日に開催された『犬フェス!』での2組のパフォーマンスを見ているからです。
本当にこのフェス、セトリが神がかってて!!!
【セットリスト】
1. 遠藤正明 & 田中公平「勇者王誕生」『勇者王ガオガイガー』OP
2. May'n「Chase the world」『アクセルワールド』OP
3. シェリル・ノーム starring May'n「射手座☆午後九時Don't be late」『マクロスF』挿入歌
4. シェリル・ノーム starring May'n「ダイアモンド クレバス」『マクロスF』ED5. ナノ「SAVIOR OF SONG」『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』OP
6. ナノ「No pain, No game」『BTOOOM!』OP7. 梶浦由記「salva nos」『NOIR』挿入歌
8. FictionJunction YUUKA「暁の車」『機動戦士ガンダムSEED』挿入歌
9. FictionJunction YUUKA「nowhere」『MADLAX』挿入歌10. 新居昭乃「VOICES」OVA『マクロスプラス』主題歌
11. 新居昭乃「キミヘ ムカウ ヒカリ」『ゼーガペイン』OP12. ALI PROJECT「亡國覚醒カタルシス」『.hack//Roots』ED
13. ALI PROJECT「勇侠青春謳」『コードギアス 反逆のルルーシュ』ED14. ランカ・リー=中島愛「星間飛行」『マクロスF』挿入歌
15. 中島愛「サタデー・ナイト・クエスチョン」『ネト充のススメ』OP18. Fire Bomber「PLANET DANCE」『マクロス7』挿入歌
19. AKINO with bless4「海色」『艦隊これくしょん -艦これ-』OP
20. AKINO with bless4「創聖のアクエリオン」『創聖のアクエリオン』OP21. 石川智晶「不完全燃焼」『神様ドォルズ』OP
22. 石川智晶「アンインストール」『ぼくらの』OPテーマ23. See-Saw「あんなに一緒だったのに」『機動戦士ガンダムSEED』ED
24. Trident「ブルー・フィールド」『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』ED
25. ワルキューレ「いけないボーダライン〜Album version〜」『マクロスΔ』挿入歌
26. ワルキューレ「一度だけの恋なら」『マクロスΔ』OP
27. ワルキューレ「ワルキューレがとまらない」『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』挿入歌28. 坂本真綾「逆光」ゲーム『Fate/Grand Order -Cosmos in the Lostbelt-』主題歌
29. 坂本真綾「Be mine!」『世界征服〜謀略のズヴィズダー〜』OP
30. 坂本真綾「プラチナ」『カードキャプターさくら』OP
これまで私がアニソンを好きでいた全ての時間が報われた祝祭でした。
特に「あんなに一緒だったのに」のイントロが聞こえた瞬間、涙が止まらなくて、今でも泣けて、嗚咽混じりに「こんなにも裏切られないことってあるんだ……」と強く思ったことを覚えています。
本当にずっと好きでした。
石川智晶も梶浦由記もSee-Sawもシェリル・ノーム&ランカ・リーもALI PROJECTも「ゼーガペイン」も、最近ではワルキューレも。
学生時代に、せっせとTSUTAYAに通い詰めて、CDレンタルして、歌詞カードを見ながらPCに取り込んで、その音源を入れたWalkmanをいつも持ち歩いていたこと。
10数年前の私がアニソンにつぎ込んでいた時間全てが、あの夜に報われたんです。
それがどれだけ嬉しかったのかは、あのライブを一緒に観た人なら分かってくれると思う。
映像化されてないライブだから、もう仔細は覚えていない。
でも、あの「何かを好きでいた時間は、全て必ず報われる」と天啓のような確信を私の手に握らせてくれたこと、一生涯忘れることはないと思います。
このフェスでのパフォーマンスが 2019年12月15日公演「See-Saw LIVE ~Dream Field 2019~ 」に繋がっていってくれた事を思うと、余計にね。
(もちろん行ったし、生涯捨てないライブパンフとアルバム達)
これを期に、石川智晶も度々『あんなに一緒だったのに』を歌ってくれるようになったのが嬉しかったな。
先月、2022年3月27日に緒方恵美主催で開催された『Precious Anime & Game Song Festival』でも歌ってくれて!
このライブも『犬フェス』同様、神セトリだったんですよ!!!
【セットリスト】
1.angela「シドニア」『シドニアの騎士』OP
2.angela「乙女のルートは一つじゃない!」『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』OP
3.angela「Shangri-La」『蒼穹のファフナー』OP4. Lia「My soul, Your Beats!」『Angel beats!』OP
5. Lia「時を刻む唄」『CLANNAD ~AFTER STORY~』挿入歌
6. Lia「鳥の詩」『AIR』OP7. 川村ゆみ「Burn My Dread」『ペルソナ3』OP
8. 川村ゆみ&緒方恵美「キミの記憶」『ペルソナ3』ED
9. 川村ゆみ「永遠のアセリア」『永遠のアセリア』10. 中川翔子「空色デイズ」『天元突破グレンラガン』OP
11. 中川翔子「君のまんまが いいんだよ」劇場版『しまじろうと キラキラおうこくの おうじさま』主題歌
12. 中川翔子「ドリドリ」『ポケットモンスターXY』OP13. 内田彩「Sign」『五等分の花嫁』OP
14. 内田彩&緒方恵美「progressive ‐漸進‐」『絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode』OP15.緒方恵美「ダンガンロンパメドレー(再生‐rebuild‐~断鎖‐break‐)」『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』ED+『ニューダンガンロンパ V3 みんなのコロシアイ新学期』ED
16. 石川智晶「Prototype」『機動戦士ガンダム00』OP
17. 石川智晶「アンインストール」『ぼくらの』OP
18. 石川智晶「あんなに一緒だったのに」『機動戦士ガンダムSEED』ED19. 高橋洋子「魂のルフラン」『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』主題歌
20. 高橋洋子「心よ原子に戻れ 2020」『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』関連曲
21. 高橋洋子「残酷な天使のテーゼ」『新世紀エヴァンゲリオン』OP22. 堀江美都子「キミのひかり」劇場版『ドラえもん のび太と奇跡の島~アニマルアドベンチャー~』
23. 堀江美都子「キャンディ キャンディ~ ひみつのアッコちゃん~ 花の子ルンルン~ サザエさんのうた メドレー」
24. 堀江美都子「あしたがすき」『キャンディ キャンディ』OP
めちゃめちゃ良いフェスだったね!!
クラウンドファンディング形式での開催ということで、私も18000円は支援していたのだけど、それに見合うぐらいの価値はありました。
(証拠写真。手数料の端数+お気持ち支援合わせて18000円也)
何より最高だったのがステージ後ろのモニターに、公式OP映像を写してくれたこと!
(バンドセット上の画面【引用:https://ubgoe.com/projects/97/activity_report)
流石に全てではなかったけど、7割近くの作品が公式映像を提供してくれたと思う。
シドニア、ファフナー、ガンダムSEED、ガンダムOO、エヴァ等、錚々たるラインナップだし、ペルソナ3やダンガンロンパに至ってはゲーム版のOP映像まで流れて度肝抜かれました。
アトラスやスパイク・チュンまで許可出したことを思うと、緒方恵美が培ってきた信頼の厚さが窺えますね。
ここまでアニメ&ゲーム業界が、制作会社の垣根を超えて映像を提供してくれたフェスなんて、本当に貴重だと思う。
しかもこの映像もさあ、ちゃんとファンのことを考えてくれたんです。
『あんなに一緒だったのに』の映像なんて、1話のED入り、キラとアスランの邂逅シーンからやってくれたんですよ……!??
分かってる、本当に分かってる。
ただ高橋洋子『魂のルフラン』で流れてた映像、旧劇エヴァでのアスカ出演シーンがフィーチャーされてて、つまりあの鳥葬戦闘や入院場面が入ってて、「流石にやめたれよ!せっかくシンで幸せになったんだからさあ…!」と思いました(もちろん冗談)
あとなぜか高橋洋子の番でだけ男性2人のバックダンサーがいて笑いました。
お抱えバックダンサーなのかな?
2人の男を従えて、黒いドレスで歌う高橋洋子、めちゃめちゃ貫禄あって格好良かったです。
幕末Rock 虚魂
カズミヤアキラ先生によるコミカライズ版『幕末Rock 虚魂』が発売になりまして。
やっと『幕末Rock 虚魂』を人に勧められる状況になりました。
ドラマCDだけじゃ本当に何も分からなかったもん!
煌(ファン)の私ですら、「何が起こってるのか何一つ分からない……知らんキャラが出てきて知らんキャラに裏切られた……しかも知らんキャラにいつの間にか会ったことになってるし……」と頭を抱えていたので、コミカライズ版が出てきてくれて本当に助かった。
コミカライズ版こそが『幕末Rock 虚魂』の本編です!
上下巻合わせて1200円ちょっとは安いよなあ、3000円ぐらいは取ってもいいと思うんだけど。
それに先生自体がめちゃめちゃ幕末Rockを好きでいてくれてるのが伝わるからね。
このコマとか「あ!!!『極魂』の結局どういう場面だったのか全く分からなかった謎ジャケット絵だ!!!」って超興奮しました。
極魂のアルバムが2015年発売だから、約7年ぶりの伏線回収?
いやはや、幕末Rockも息の長いコンテンツなんだなあと改めて実感しますね。
ただ一番泣いたのは、新キャラ:和泉式部の最期。
男らしくあらねば負けるという勝ち気な女性の内面風景が、これだけのロリータ少女で、そして桂先生の「フンドッシー」くんも可愛く着飾ってあげているところにダダ泣きでした。
もう一度彼女が全てをやり直せるとしても、この本心を表に出して生きる性格とは思えないんですね。
だからこれは叶わない夢なんです。
叶わないまま、ずっと彼女の心にあり続ける夢の部屋。