一挙に6枚書くのは疲れるので、まずは前半の3枚「鉤貫レム」「楚神ウリエ」「立華リンド」の感想を。
どちらも違う方向に癖が強くて、楽しく聞けたのが良かった。
…通称岩D歌詞の凄さはこちらの方の記事が面白かったのでご紹介。
マジでこんな感じだよ!!
ディアラバよりはかなり大人しいと言えど、ダンデビ曲も強引にリップ音をねじ込んでくるの何……Rejet曲に課されたノルマなの?
でもキャラ背景やストーリー展開に沿った、グッとくるフレーズを時折入れてくる手腕は流石すぎる。
ミュージカル版の、真面目にやってるからこそ笑える迷フレーズのオンパレードも同じく。
下手なCP曲入れてくるよりは、こちらの方が断然安心して聞ける。
1粒で2度おいしい、良いキャラソン3枚だったと思う。
1.DESTINARE!
ねえ、止められないんだ 奥へと 奥へと 貴方へ――……!!
レムらしい、高貴ながらもテンポの早いゴシック・ロック。
弦楽器が乱舞する割には、ドラムが常にどんどこ鳴っているので、耳触りがよくキャッチーな仕上がり。
斉藤壮馬の歌唱も最高。あの切羽詰まったサビラストに萌えない女オタとかいる?
彼が歌うキャラソンは、ちゃんとそのキャラ自体が歌ってくれているように聴こえるのが好きだ。
タイトルに用いられている「destinare」も良い。
ラテン語の「運命づける」という動詞だそうが、名詞「destiny」でなく、動詞だということに萌える。
恋に落ちた、のではなく今、まさに堕ちている。その激動が感じられるようで。
歌詞だと「蒼い迷いが ふたり惑わす」に「わかいまよい」というルビが振られているところにもグッときた。
レムの担当カラーである蒼と、人間に惹かれてしまった若さ、それでいてちょっと人間臭い言い回しが絡んでいるのがツボ。
「いいねぇ、青春(割りと悲惨)だねえ」と言いたくなってしまう。
「涙に、誓う愛さ 光、重なり 虹を、描けば」はただただポエミーさが好き。結構良いこと言ってるよね。
ただ「巻き戻すよ あの悪手」と「ベットする程 燃え上がる」には、
2.我が名はレム・アーロンド
聞け、私の名はレム・アーロンド
「聞け、私の名はレム・アーロンド」がメロディーにのるとこんなに笑えるなんてズルいし
Aメロの謎カンフーもどきも面白すぎてズルい。
(何やってるんですか、レム様……)
それでいて「思い知るがいい」のCV.斉藤壮馬で胸キュンさせてくるんだからたまらん。
子供の頃から誇り高くあれ、と強いられてきたことが淡々と語られるモノローグ。
が、笑いどころはちゃんときっちり用意してある。油断できないぞ、ダンデビだもの。
何事にも揺らぐことのない、強い心を持たなければならない。北の果ての氷河のように、決して溶けることのない心を――。そんな自覚を持った頃、私は将棋と出会った。
私「………ここで、将棋!!??」
すごいシリアスな雰囲気に、流れるように出てくる「将棋」の一言。
いやー、リアルで吹いた。ここで将棋来るか、普通!??と衝撃すら感じたぞ。
悪魔界にいた頃から将棋好きだったそうなので、あのクリスタル将棋も私が想像するより遥かに愛着深いものなのかもしれない……たぶん。
南国の風を感じる、ラテン調の一曲。
ディアラバの逆巻レイジの時は「舞台仕込みであろう歌声が、真面目に笑える」と言ったが
今曲ではそんなことを一切思わなかった。
ウリエらしい歌声が、フラメンコギターの音と共に高らかに歌い上げる、実にクオリティの高い仕上りになっていると思う。
タイトルにある「Estrella」はスペイン語で星。
歌詞中に用いられている単語も、イタリアやスペインなどの南ヨーロッパの言語だ。
Melodia:旋律 mariposa:蝶 evita:スペインの女名(英語で言うエバ)
Te anoro:あなたが恋しい Te deseo:あなたがほしい
Ventura:幸運 blanca:白 などなど。
個人的にグッときたのは「虹を描きたくても 遠く霞む Evita」というワンフレーズ。
レムのキャラソンで好きと言った「光、重なり 虹を、描けば」と対になっている印象を受ける。
ウリエとレムの関係性を考慮すると、ここの2つにめちゃくちゃ萌えるぞ私は。
本編でも、ウリエはレムの背を押した。
心の奥底ではかつての友達だと思っているから、素直にリツカを好きと言って欲しかった。
その結果が「虹を、描けば」と歌うレムと「虹を描きたくても 遠く霞む」ウリエになるんだとしたら
たまらなく私はウリエに萌える。
なんかもう、すっごい愛しい。愛しく思うよ。
2.誘惑♡amor
アモり アモれば アモるとき 誘惑♡amor
いつ聞いても「アモリ アモれば アモるとき 誘惑♡amor」の破壊力は色褪せず。
ダンデビ前半フレーズ大賞に選んだことを、ちっとも後悔してない。
フルを聞くとそうでもないが、単曲だとやはりポルノっぽいような。
というかイントロの映像が「カラオケで流れる」ポルノの映像っぽい。
(「アゲハ蝶」か「サウダージ」の背景で腐るほど見たぞ、こんなん)
ウリエの美しいもの好きが存分に語られているモノローグ。
好きなものは何でも手に入れられた、だからこそ捕まえられなかったチョウチョに執着するのだ、と。
全体的に声が甘くて、「あぁ、これが甘いRejetか…!!」とドキドキしっぱなしだった。
ただ
だからね、今度は絶対にしくじらないよ。絶対に捕まえるよ絶対に。――……絶対に、ね。
には「アモり アモれば アモるとき」の三段活用癖が抜けてないな、こいつと思いはしたけど。
1.アンバランスに愛して
狂おしくても胸が張り裂ける痕に Ah 今は世界を静寂し、キスして
アレンジがうるさく感じるエレキ・ロックで、あまり好みではないお兄ちゃん曲。
「赤い林檎は 溶けない約束、欲しがっていた」や
「硝子に投影く、甘いパズルを誰にも言えずに、壊していたね」等、フレーズは結構好きなのだけど。
第三図書館ソングで、レムが噛み砕いていた硝子の林檎を連想される単語の数々。
ここらへんに、リンドとレムの対比、そしてレムに負けざるを得なかったリンドを想ってみたり。
ラストの「キ・ミ・イ・ガ・イ・ミ・エ・ナ・イ」×3は正直笑った。
まーた面白ワードをぶっこんできたな、と同時にダンデビって3回繰り返すのが好きなの?
2.君だけの守護騎士
声が聴こえる これこそ運命だと この愛 お前のため
これが本編で流れた時は、本当に( ゚д゚)ポカーンとしたなあ。
Aメロでいきなり「ひとつちがいの かわいい妹と 自分に言い聞かせ 生きてきたけれど」と
妹への恋心を吐露してかーらーの、青空ダッシュである。
(日曜の朝にやってるようなホビーアニメOPかな?)
歌ってる内容近親相姦なのに、何でそんな爽やかなんだ。
モノローグというよりは、本編のあらすじ朗読みたいな雰囲気。
ううん……やっぱり兄×妹は受け付けられない体質なので微妙かな。
というわけで1〜3までのキャラソン感想だった。
ミュージカル版とフルで、歌い方を変えてきてくれるところが好印象。
メィジ(本命)、シキ、ローエンの感想も近日中に書きたいとは思いつつ
ダンデビ本編の後編感想は前半から2ヶ月経過した後だったので、いつになることやら。