復元可能な灰壺

個人的な感想文ブログ

フリーゲーム感想2つまとめ 有馬「建設途中十四階」&えあてき「家具置き職人」感想

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(公式サイト:えあてきゲーム工房
 
有馬「建設途中十四階」&えあてき「家具置き職人」という2つのフリーゲームをプレイした。
今までは同作者のフリーゲームのみ感想をまとめてきたが、そうも言ってられないほど感想を書きたいゲームがつまってきた。
なので、これからは
違う作者&違うジャンルのフリーゲームでもじゃんじゃんまとめた感想記事を書いていきたいと思う。

今回はホラーADV「建設途中十四階」とほのぼのシュミレーションパズルゲーム「家具置き職人」の感想を。
雰囲気は違えど、両者ともドット絵の美しいゲームだった。
追記からはネタバレです。
 

 


・有馬「建設途中十四階
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個人的お気に入り度 3.5 / 5

プレイ時間は約20分。END数は6。
<ストーリー>
2012年8月10日 Am 11:20
いきなり十四階から上には上がれず、十四階から下には下がれなくなってしまった建設作業員:拓馬。
そこにて邂逅するは人外めいた化物。
果てさて、主人公は無音の十四階から、工事現場の音が溢れる元の十四階へ戻れるのか…というホラーもの。

自身がマンション住みかつ、友達の家が14階にありよく行っていた私にとって、この雰囲気感はとても馴染み深いものだった。
道路から高いので車などの排気音はほぼ届かず、遠くの方に微かに聞こえる蝉の鳴き声。
夏の十四階は、確かにどこか閉鎖しているような空間だった。
階段を上っても下りても、どこへも行けない恐怖だって、身近にあるからよく分かる。

ドット絵のビジュアルも細かく端正で素晴らしい出来だ。
グレーがメインの工事現場と、夏のスカイブルーの対比が見事だったし
上記した掌のメニュー画面や、OPの演出なんかもわくわくした気持ちを掻き立ててくれてグッド。

ただストーリーの方は、謎が多いままエンディングを迎えてしまった。
化物が言った「伝えて」という言葉と、生徒手帳、その本人の名前まで出したのだから何かしらの原因は示して欲しかった…というのが正直な所。
もしかしたら、続編の構想があるのかもしれない。そんなものが出たら、すぐさまにやりたい。
そう思わせてくれるゲームだった。
ちなみにホラーADVとしてゾクッとしたのは、軍手をつけずにロープで階下へ降りようとした時のEnding 01 「神隠し」
ダダダダーーーーッと化物が走ってきてドーーーン!!!は怖すぎだって。
 

・えあてき「家具置き職人
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個人的お気に入り度 4 / 5

プレイ時間は2時間30分ほど。
<ストーリー>
やけに怪力な主人公である少女は、ある日住み込み可の家具置き職人の求人に志願する。
徐々にその腕前を認められ、ついには王族の和平調印の場までデザインするように。
そこで発覚する少女と王家の関係とは……みたいな王道もの。

と言ってもストーリー性よりは、やはり「家具置き」のパズルゲームを楽しむゲームだと思う。

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与えられた完成図をもとに、家具を置きカーペットを敷き詰め、果ては壁まで作り出す。
このインテリアを作り上げる過程が、すんごい楽しかった
もうすでに設計図は決まっているところがいい。
最初は手探りで家具の配置を覚えるのだが、慣れるにつれて効率性を考えながら遊べるようになる。
自身の成長を実感できるこのシステム、まさにゲームの醍醐味だと言っても良いと思う。
家具置きは本編10ステージ+ステージモードの56ステージ、計66ステージをプレイ可能。
ゲーム内のステージをやり尽くした後も、公式サイトの「作った問題置き場」でユーザー同士の設計したステージを楽しめるという利点付き。
無料の枠を超えているんじゃないか…と思うぐらいのサービス精神である。ありがたい。
とにかく、設計書通りに仕事を完遂することに気持ちよさを感じる人にはおすすめのゲームだ。
特にレシピ通りに料理をするのや、プラモデルを作るのが好きな女子なんかに。


以上、有馬「建設途中十四階」とえあてき「家具置き職人」の感想だった。
両者とも短いながら、製作者本人のやりたいこと、表現したい事がダイレクトに伝わってきて、プレイするのが楽しかった。
フリーゲームをやるのは楽しいな、本当に。