足の下にある原風景 脱出アプリゲー「スライドプリンセス」ネタバレ感想

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bloom mushroomによるアプリ脱出ゲー「スライドプリンセス」をプレイした。
クリアまでおよそ3時間。スタミナ制度などもなし。
世界観がとにかくツボ。
世界樹の迷宮シリーズ、特に初代の世界が好きな人には全力でおすすめ。
世界樹の迷宮(特典無し)

世界樹の迷宮(特典無し)

 

地下へと続く、23面のギミックに彩られたステージ。
背景と仕掛けそのもので、ストーリーを補完する手腕に痺れた。
ヒントがあるので謎解きにもイライラしないで済んだし、ビジュアルも文句無しに素晴らしい。

以下、ネタバレ感想とシークレット・ファイルについてのメモ。
 

 

地下の奥深くに進むにつれ、気温は下がり、高度な機械による仕掛けが多くなる。
最深部で待っていたのは23面のタイトル「アシモト ノ アオイ ソラ」の通り、宇宙に浮かぶ地球だった。
主人公がいた城は遥か昔に見捨てられた軌道研究所で、主人公はそこで施される医療のみでしか生存出来ない。
ノーマルエンディングは、軌道研究所から地球を眺める、主人公とヨームの後ろ姿。

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真エンディングは、研究所に残されていた3番目の脱出装置を用いて、地球へ帰還END。
水色の海に浮かび、青色の下で、誰かが鳴らした汽笛を聞く2人。
研究所には、もう誰もいない。
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この後、果たして地球で主人公が生きていけるのかどうかまでは分からない。
生きていけないからこそ、彼女の両親は軌道研究所に彼女と共に残ることを選んだのだろうし。
ただ自分の執事だったヨームが「本物の太陽と青空。私にはそれが宝ですな。」と言った。
ノーマルEDで、主人公にかかっていた薬の副作用は解けたように見える。
ヨームの声は聞こえず、城の幻覚ももう見えない。
言葉を交わせなくなったヨームのために、主人公に何が出来るかと考えたら、やはり本物の青空を見せてあげると決める事だったのかなと思う。
しかし本物とは一体何なのだろう。
太陽の周りを公転するしかない地球と、宇宙の果てを彷徨える研究所。
研究所から見た太陽や海の方が、よっぽど「本物」のように私には思えるが……生まれ故郷の原風景こそを人は「本物」と呼ぶのかもしれない。