さよなら、僕たちの祈り アニメ「終わりのセラフ-名古屋決戦編-」ED やなぎなぎ「オラリオン」感想

 

オラリオン(通常盤)TVアニメ(終わりのセラフ)名古屋決戦編エンディングテーマ

 
個人的お気に入り度 4 / 5
 
やなぎなぎ11thシングル兼アニメ「終わりのセラフ-名古屋決戦編-」EDである「オラリオン」を聞いた。
表題曲・CP曲ともにギリシャ語コーラスが挿入されていて、そういったコーラス系アニソン(例:梶浦由記/志方あきこ/石川智晶等)
が好きな人にはたまらない一枚になっていると思う。
彼女特有の作詞能力もいかんなく発揮されていて、素晴らしいの一言に尽きる。
特に表題曲の「オラリオン」については、確かな質量を持った曲だった。おすすめ。

 

1.オラリオン
オラリオン

オラリオン

 

タイトルの意味はギリシャ語で「祈る、口で唱える」
イントロから印象的なコーラスもギリシャ語で「さよなら、僕たちの祈り」「さよなら、僕たちの世界」という言葉だそうだ。
(※やなぎなぎ「オラリオン」インタビュー (1/4) - 音楽ナタリー Power Push 参照)
2番の「per asprera ad astra」は「困難を克服して栄光を獲得する」という意味のラテン語

アニソンっぽいキャッチーなメロディーで攻めつつ、神聖で壮大な雰囲気に仕上がっている一曲。
やなぎなぎらしい作詞能力も健在で、個人的には素晴らしいの一言。
彼女の透明感ある歌唱と、タイアップ先に添いつつ確固たる世界観を描き出す作詞の兼ね合いは最高だ。
そこに藤間仁が担当した作編曲も絶妙な美しさで絡んでくる。
特に2番のAメロで、ピアノの旋律が華々しくソロを飾っているところに、ドラムとストリングスが混じり合ってくる所の気持ちよさ。
ピアノが主に2オクターブほどの高音をメインに鳴らしているのが、儚さをかき立ててきていいなあと思う。
曲構成としては、(イントロ)コーラス→Aメロ→コーラス→サビと、浮遊系ギリシャ語コーラスがBメロの代わりとなっている。
だからこその、独自性。
Aメロからふっとスローテンポになり、コーラスへ切り替わる瞬間がたまらなくクセになる。
そしてこれまた歌詞もいい。
私は「終わりのセラフ」をさらっとしか知らないのだが、所々に「あ、これあのキャラのことだな」と分かるフレーズがあった。
そういったアニソンならではの楽しみも残しつつ、彼女ならではの言語的センスを持った言い回しが上手く共存している。
流れ星を「降り注ぐ宇宙の塵ひとつ」と言い換えるだけなら、特に何とも思わないのだが
星散と声は地を濡らして 虹を作ることも出来ない」と続けてくるのだから、もうたまらない。
Aメロの歌詞からは漠然とした淋しさが押し寄せる文脈なのに、サビでは「奮いたてる炎を纏う」等と熱を持った言葉選びをする。
このギャップに、そしてそのギャップをまとめ上げ昇華させる彼女の声に「最高だ!!」と言いたくなるのは必然だろう。
ちなみに文脈こだわらず言うなら、「生み出しては破壊する箱庭」というフレーズがかなりのお気に入り。

 
2.zoon politikon
zoon politikon

zoon politikon

 

上記のインタビュー記事によれば、タイトルはドイツ語で「政治的動物=人」という意味。倫理の授業を思い出す単語だな。
アドミニストレータ(※ システム管理者)といい、耳慣れない単語を所々に用いてくれるところも、私がやなぎなぎを好きな理由の一つだ。
知的好奇心が刺激されるというか、知らない単語について調べるのは楽しいものなので。

イントロのピアノソロが綺麗で心を鷲掴みにされたのだが、メロディー自体に訴求力はあまりない。
アレンジも歌詞もそこそこツボなのだが、いかんせん前曲の後に聞くとイマイチに感じてしまう。
急き立てるようなバスドラムの迫力や、Bメロのバックで歌われる謎言語コーラス、
渡る鳥が光の紗幕運んでいる 放射状に 欲張りに伸び切り 地に落ちる姿はまるで花火の様」といった文学的歌詞等
いい所は見受けられるが、正直表題曲に喰われたなあという印象。
 
 3,4曲目は各局のインストなので省略。
というわけでやなぎなぎ11thシングル「オラリオン」だった。
歌詞カードに挟まっていたチラシに「2016年春 ライブツアー開催!!」とあったのだが、公式サイトでの告知はまだなようだ。
参加可能な範囲で開催かつオールスタンディングでないならば、必ずチケットを申し込もうと思っている。
ただ2016年春…ってもう4,5ヶ月先なだけだよなあ…早いなあ…