復元可能な灰壺

個人的な感想文ブログ

DLCの新たな舞台は氷海!『DREDGE -The Pale Reach-』感想

クトゥルフ釣りゲーこと『DREDGE』の拡張DLC『The Pale Reach』を購入&プレイしました。

↑以前書いた本編感想。DLCでタイトル画面まで変わってくれるの素晴らしいね。

ストーリークリア&追加魚図鑑コンプまでのプレイ時間は2時間半。

 

まずDLCを購入してゲームを起動するとステラーベイスン、ゲールクリフの更に南に謎の場所が追加される。

そこに船を走らせると、入り組んだ氷海が姿を表すという流れ。

この未知の領域へ突入していく冒険感が、相変わらずめちゃくちゃ楽しくて面白い。

これが550円なのは破格でしょ!

 

私は10月中旬にDLCの販売日が2023年11月16日(木)だと発表されてからず~~~っと指折り数えて待っていました。

当日には何度もSteamページの「アンロックまで◯時間」を確認し、switchのストアページをリロードしまくり。

結局は夜の11時ぐらいに販売開始されて、DL出来た瞬間にすぐさまプレイ開始。

それほどまでに私の期待は高かったし、でもその上がりきったハードルを軽々と公式は超えてきてくれた。

待ち望んでいた新作がちゃんと楽しいって、ファンにとっては本当に、本当に幸福なことだよね。

 

 

ネタバレ無し感想

まずは軽くネタバレなし感想から。

今作で雪、しかも暴風雪の気候が追加されたのは雰囲気満点で100億点!

吹き荒ぶ雪風の中、目的地の姿すら分からずひたすら南下していくのはかなりの恐怖。

船も強化しきった上でパッシブ(平穏)モードにまでしてあるのに、夜の海の不気味さに動悸がする。

 

基本的に本編のDREDGEの海上って無音なんですよね。

太陽の変化や、船の出航時に気まぐれで短いメロディーが流れるくらいで、後はずっと海面の微かな波音に満ちている。

でも今作の氷海は違う。

天候が荒れてる時はずっと暴風音が耳元を横切り、そうでない時も常にどこか遠くで氷が軋み割れる音がして、それがまたDREDGEらしい静かな恐怖を掻き立ててきて良かったです。

 

ただそんな中でも振り返ってみればグレートマローの灯台の明かりが見える。

必ず見える。

何処までも届くあの灯台の光こそがDREDGEという作品の矜持なのだ、ということがこのDLCでようやく分かって、そこにひどく感動していました。

やっぱり私にとって今作は完璧なゲームの一つであり、この先もずっとそうあり続けるんだと思います。

 

以下、ネタバレ感想。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ感想

ストーリーの印象としては、ツイストランドのイベントを更に大規模にした感じだなあと思います。

イッカクの姿を模し、また4人の船員の魂が閉じ込められた岩が現れた時は震えました。

か、格好いい~~~~!

巨大異形種の複眼に見つめられる感覚がまさにクトゥルフという感じでたまらない。

本編ではここまで大型の怪物は出てこなかったので、これこそDLCの醍醐味であり、世界の拡張感に痺れます。

 

また今作のキーワードは星と眼。

船長日誌に「星のもたらす無限の恩寵」「世界に開かれた瞳」との記載があり、氷漬けにされた本人も同じような言葉を語る。

それはささやき…約束した…星よりもたらされた石を

それは命じた…3人の聞き手に3人の犠牲、3つの眼となる…

私は従った…だが第四の眼となり、永遠に無益な観察を続けた

つまり星から来た何かが人間の眼を使って、この地球、この海の観察をし続けているということ?

 

凍りついた船員を砕いて解放すると「凍てついた心臓」が手に入り、その説明文には「輝く石が破片のそばで横たわっていた。星光がか細い糸となり、そこから漂っている」とある。

これって星光が船員の心臓とその何かを繋げていたってことだよね。


またこの星光で繋ぐという現象は奇形種の魚でも見られる。

【星幽コオリウオ】

光が集まりその身体中で舞い踊って、ヒレ、肉、骨を縫い止めていく。

死骸を繋げ拘束し、生き永らえさせて星を覗く何か。

クトゥルフには詳しくないのでよく分からないんだけど、これって何か元ネタがあるんだろうか?

星海の来訪者的な……(それは世界樹の迷宮III)

 

ただ船員4人の魂を解放し、イッカクを模した岩がその眼差しを全部閉ざしても、イッカク自体はばりばり元気に泳ぎまくっている。

こいつ、もしかしてあんまり星の話と関係ないのでは?

 

それとイッカクの岩が崩れ去った後、海に投げ込むとブラックストーン島にワープ出来るアイテムが手に入るんだけど、それを旅商人の方舟の近くに投げ込むのはやめた方がいいです。

う、うるせえ~~~。

ズモモモモモみたいな吸引音がするまではいいんだけど、それが旅商人の方舟BGMまで邪魔してくるのに苛立つ。

一回投げ込んだら設置し直しは不可能だし、割と離れたポイントに投げ込むのをおすすめします。

いや、私だってこんな異音するって知ってたら旅商人の近くには投げ込まなかったから!

彼女との癒やしの時間を邪魔されたくないもん!

 

追加DLCでも相変わらず旅商人の有能っぷりは大健在。

砕氷機も氷切断機も作れて、彼女に出来ないことって何かあるんですか?ってくらいプレイヤーに力を貸してくれる。

砕氷機のパーツを全部揃えた時に「ちょっと手を温めさせて、それから始めるから」と言って取り付けてくれたんだけど、「そ、そんな、いいのよ、全然ゆっくりで……」とこちらが労りたくなるレベル。

一回DREDGEキャラクター人気投票をやろう、どう考えても絶対に彼女が1位だから!

 

 

そうそう、人気投票といえば。

2023年のGOTYことゲーム・オブ・ザ・イヤーに「ベスト・インディペンデント・ゲーム」と「ベスト・デビュー・インディーゲーム」の2部門でノミネートされたそうで!

私はちゃんと公式サイトで投票してきましたよ!

対抗馬は『COCOON』『DAVE THE DIVER』『SEA OF STARS』と今年話題になったものばかりだし、そもそもファン投票の結果比率が10%なので「私が入れる意味ある?」って感じなんだけど、でもやっぱり私はDREDGEのファンだし、DREDGEに受賞してほしい。

そもそもノミネートされるってことは、2023年に発売されたインディーズゲームのTOP5に入った訳で、それだけでも超すごいことなんだけどね。

でもどうせなら1位がいいのは当たり前!

 

結果発表は2023年12月7日。

これを読んでくれた方も、どうかDREDGEに清き一票をよろしくお願いします!(露骨な選挙活動)