復元可能な灰壺

個人的な感想文ブログ

2022年2月マイベストミュージック【8曲】

2022年2月にハマっていた8曲の紹介。
アーティスト順の五十音順でリストにすると以下の通り。
各曲感想はあったりなかったり。

・嵐『Zero-G
・Orangestar(カバー:ダズビー)『回る空うさぎ
サカナクションショック!
澤野弘之 feat. Laco『Never Stop
・DUSTCELL『アネモネ
月詠み『メデ
ナナホシ管弦楽団抜錨
吉岡亜衣加刹那の鼓動

前月のマイベストも9曲だったので、好きな曲を見つけられる幸運に出逢えるのは、1ヶ月に2桁いくかいかないかくらいが限度なのかも。
自分好みの作品と出逢えない時は全く出逢えないものだし、先月、今月となかなかのラッキーが続いていて嬉しい。

 

Zero-G

Zero-G

  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

Knock it, Knock it, Knock it Knock you out
Knock it 軒並み Knock you out

Don't stop, stop, stop, stop baby」や「Oh my, my, my lady」とステップの踏み方に惚れるEDMナンバー。
デジタルサイバーな音使いでも親しみやすく感じるのは、嵐全員の歌声が心底聞き慣れたものだからなんだろうな。
私は基本的に歌割りがないと、アイドルグループで誰がどこを歌っているか全然分からないんだけど、嵐レベルまでくると漠然と判別出来るのが国民的ですね。
メロディーラインの構成も『P.A.R.A.D.O.X』に似ていて好きです。
纏っている雰囲気は違うけど、曲そのものの芯の部分が同じというか。
『P.A.R.A.D.O.X』が好きな人は今曲が好きだし、今曲が好きな人は絶対に『P.A.R.A.D.O.X』が好きだと思う。

 

回る空うさぎ

回る空うさぎ

  • ダズビー
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

もう届かないや 届かないや

私がダズビーという歌手を知ったのは、アプリ『グリムエコーズ』OP 未来古代楽団 feat. DAZBEE『はじまりのまえ、おしまいのあと』から。
未来古代音楽団が制作した 前作のアプリ『グリムノーツ』OP『忘れじの言の葉』という曲をカバーして、Youtubeにあげたのがダズビーで。
で、そのカバー版を気に入った制作陣が、次の主題歌の歌手に抜擢するというすごい経緯を辿った人だったんですね。

今曲『回る空うさぎ』を知ったときも、「いい曲だな〜、また誰かのカバーかな?」と思って検索したら、このダズビー版が3100万回再生されてて腰を抜かしました。
原曲だって作詞作曲:orangestar だし530万回再生いっててすごいのに、3100万回は並大抵のレベルじゃないでしょ。

でも分かる気がする。
今日の空は 彼方  西に流れた」で、思ったよりも高く星空に昇り、「もう届かないや」で思ったよりも深く地下に潜るその音階。
彼女の息で色づく音色に惹かれるのは当然だと思うぐらいの声をしてるから。

タイトル「回る空うさぎ」が意味するものは月。
少女の声で歌われる、少女のための夜伽歌。
瞼越しに透けて見えるささやかな光を見つめながら、微睡む幸福を思います。

 

ショック!

ショック!

  • provided courtesy of iTunes

ショックでうずくまった 僕は痺れて感電中

ジャケットがめちゃめちゃ良い!
かーん!としたレモンイエローのジャケットにブルーのネクタイ、そこにピンクのネオンライトで、彼の目線の方向に視線誘導してる。

嶋田久作のお固くて、くたびれた壮年男性がファイティングポーズを取ってる(実際には「ショックダンス」を踊っているだけで、ファイティングポーズではないんだけど、でもそう見える)構図もキマってるな。

静止画一枚で曲の世界観を体現してる、素晴らしいジャケットだと思うよ。

曲調としては『新宝島』や『忘れられないの』と同系統、昭和歌謡感を強く打ち出した昔懐かし風の一曲になってて、中毒性が半端ない。
ハイトーンで電撃的なコーラスは耳について離れないし、直後の「君は涙で充電中」というフレーズもエモくて最高。

 

Never Stop (feat. Laco)

Never Stop (feat. Laco)

  • provided courtesy of iTunes

The song was born in hell (この歌は地獄で生まれた)

サビを初めて聴いた時は、強くビートを刻むドラムと空を鳴らす女声ボーカルに軍歌の雰囲気を感じ取っていたんだけど、まさしくバトルロワイアルTPSゲーム『荒野行動』のテーマソングだそうで。

歌詞もゲーム内容を強く意識していて大好きです。
私はああいうシューティングゲームは全く的に当たらないので一切プレイしないんだけど、それでもゲームファンにはたまらないフレーズなんだろうなと思うワードが随所に散りばめられている。

We play with everyone
(皆と一緒に遊ぶ)

Fields and trees will be Part of a stagium
 (野原や木々は ステージの一部)

Never stop, You can breakthrough 
 Got your back and taking some damage
 Hide and go seek your thrills 
 Charge it up, we gonna get savage

(立ち止まらない、突破出来る。背中を押されて、ダメージを受け
 隠れながらスリルを求めて 充電して、野蛮になる)

あたり。ゲームのジャンルそのものを歌に昇華出来るところが、澤野弘之のすごい所だよなあ……。

 

アネモネ

アネモネ

  • DUSTCELL
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

さよならも告げないままで止まった  四月の午後

 

メデ

メデ

  • provided courtesy of iTunes

嗚呼 メーデー メーデー ここにいるよ

月詠みは『ネクロポリス』から追ってたんですが、ボーカルがめちゃくちゃ上手くなってびっくりしました。
元々声質も良かったし歌い方も十分良かったんだけど、素人の私でも分かるくらい明確に歌唱技術が上達してる。
ファルセットから低音のがなり声まで、五線譜の上を自在に歩き渡ろうとしてる。
どこまでも表現の幅を広げていこうとする向上心に感動しました。

歌詞も「ABメロで希死念慮を一回肯定し、間奏からラストサビでそれをひっくり返して生きる希望を歌う」っていう方向性はこれまでの曲と変わってないけど、子音での韻踏みでビートにブーストをかけていく所に、明確な進化を感じる。
次の新曲が今からすごく楽しみなアーティストです。

 

抜錨

抜錨

  • provided courtesy of iTunes

難しいものですね  愛するということは

 

刹那の鼓動

刹那の鼓動

  • provided courtesy of iTunes

鼓動をかき鳴らせ  その命賭けて 血も涙も振り払うように

薄桜鬼×吉岡亜衣加の安定感すげ〜〜〜!

本当に2021年の新曲?2011年の間違いじゃなくて?
と思っていたら、それもそのはず全カット描き下ろし、全音声新規収録の本編無印OVA『薄桜鬼』(2021)のOPなんですよね。

十六夜涙』と『舞風』を足して2で割ったような疾走感のある曲調も、歴代OPからキーワードを引用した歌詞も、ファンにとってはたまらない曲になってる。

今曲の作編曲を担当してる amazuti (KEYTONE)という方、ちゃんと2010年版のアニメOPをリスペクトして作ってくれたという印象が強くて有り難い限りです。

……ただこのOVA、ファンなら絶対に見たほうがいいよ!とは言い難い出来なのがどうにも。

CV.蒼井翔太の新キャラが出るんだけど、そのキャラの出番がやけに多い。
これは今作のOVAに限らない話なんだけど、何で制作陣は10年振りの新作に、ファンにとって何一つ思い入れのない新キャラを出すんだろう。
全く知らないキャラの出る幕が1秒でもあるなら、10年間好きでい続けた既存キャラに時間を割いてほしいに決まってるでしょ。

でも声優陣の良さは10年前と全く変わらないです
主役の5+1人はもちろん、脇役に至るまで誰一人欠けずに参加してくれるということは、誰一人大きなトラブルを起こさないまま、声優業を続けてこれたということですからね。
CV.小林範雄の源さんの声が聞こえた瞬間には「本当に全員ずっと、変わらずに頑張ってきたんだな」と感動しました。


逆に、作画の方は悪い意味で変わってない。
バトルシーンは大して動かず、人物にあまり影を付けない作画になってるせいで、世界観の雰囲気は落ちてすらいる。
2010年版の『薄桜鬼』本編を見返したほうが、ファンとしての満足度は高いと思うよ。


でもいい!1話で沖田総司とモブキャラの戦闘を止めに入る斎藤一のシーンがめちゃくちゃ格好良かったからOKです!

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逆さ持ちの二刀流で仲裁に入る、この横顔が格好良すぎる!
剣を抜いた時にふわっと宙に浮く髪の柔らかさがたまらなく好きです。

薄桜鬼の一番人気が沖田総司なのは分かってるんですよ。
今回のOVAだって、彼が映って彼が喋るだけでもう萌えるもん!

でも私はゲーム本編からずっと斎藤さん推しだったんだよ〜〜〜、ああいう寡黙キャラが好意を示してくれた時の興奮は何物にも代えがたいものがあるので。


それに何よりカズキヨネの描き下ろしビジュアル&ジャケットが拝めただけで超ありがたいです!!

薄桜鬼 第一章「茅花流し、雲隠れの刻」(初回限定版) [Blu-ray] 薄桜鬼 第二章「宵闇、夕顔別当の燈」(初回限定版) [Blu-ray]

薄桜鬼 第三章「星迎え、雲漢の調べ」(初回限定版) [Blu-ray]

泣くでしょ、こんなん……!
新撰組として死に急ぐ彼らが、春の黄昏を思わせる薄紫の中で微笑んでいる。
だってこの後、みんな全員死ぬんですよ。
なのに今、その背が受ける光はこんなにも穏やかで、こんなにも優しくて。

沖田さんの刀の持ち方も最高に萌えるんだけど、でもそれより先に涙が出る。
陽光の下で暮らす人間から、闇夜に生きる羅刹へと変わりゆくその狭間。
滅びに向かう彼等を止められないと分かっているから、今はまだ、どうかここに。

愛する人として、ここにいて。

カズキヨネオトメイトがいつ和解したのか知らないんですが、やっぱり本家のパワーってすごいものがありますよ。
カズキヨネの絵でまたこの5人を見れて良かったです。感無量。

 

今回の曲達の歌詞や制作陣を調べている中で一番驚いたのは、巡音ルカの歌声のサンプリング元が浅川悠だったこと。

劇場版『Fate/stay night[Heaven's Feel]Ⅲ.spring song』でのランサーの声がめちゃめちゃ良くって、彼女を操作したいがために『Fate / EXTELLA』もプレイしたので。

遠坂凛とはまた違った、間桐桜思いのお姉さんという感じで大好き。

と、同時に『薄桜鬼』の沖田総司役である森久保祥太郎の元結婚相手というのにも二重にびっくり。
いやいやいや、森久保祥太郎、結婚してたんかーい!