sajou no hanaの1st single「星絵」の感想を書いておく。
彼女らを知ったのは、2018年夏クールアニメ「天狼 Sirius the Jaeger」のEDだった。
そもそもはOPを担当した岸田教団&THE明星ロケッツのファンで
アニメの主題歌繋がりで「星絵」を聞き、「お、いいな」と思った。
で、シングルを聞いたところ2曲目「夢の中の僕らは」でドハマリ。
当時の私は職場で追い詰められており、通勤途中に聞く音楽だけが救いだった。
そんな時にこの「夢の中の僕らは」は本当に泣きたくなるぐらい沁みて、運命だと思った。
運命だと思いたくなるほど、この曲に出会えなかった自分を想像できない。
それから彼女たちの音楽は、デジタル配信シングルまで含めて全て追っている。
「夢の中の僕らは」の「蒼過ぎた眠りの中、ふたりは寂滅の春を待っている。」というフレーズを、
おまじないのように唱える時がある。
わたしは、今でもまだ、寂滅の春を待ち続けているんだと思う。
彼女たちの歌う心の痛みも生き辛さも、全てが消え去るいつかの春の日を。
あまりに最低な終幕息を吐いて吐いて吐いて待った無慈悲な世界のもとで逃げ出し眠ってゆく「僕なりに…」なんて言葉盾に結局振り返ることしかしない変われた気分になっていても空巡る星の位置が変わっただけ壊したら全部が楽になるかなって君思いながらぼやけていく前に抉ったらこんな僕でも一等星のように光る綺麗な夢見つかりますか?そうやって希望 抱いて出来損ないなこれまで強く拭いて拭いて拭いて消した立ち止まらない背中を眺めて何度理不尽な思い突き立てていただろうためしても何もうまくいかないなって取り繕うようにさも大変なふりを構ってほしいなんて言えない僕の遠回りな軌道上にはなんにもないなそうやって思考止まった広大に見えてた空はスクリーンで無数の糸の下で飾り揺れて嘘に身を任しそれが心地いい本物は息苦しい壊したら全部が楽になるかなって君思いながらぼやけていく前に抉ったらこんな僕でも一等星のように光る綺麗な夢見つかりますか?そうやって希望 抱いて
「星絵」というタイトルの通り、星屑が降り落ちるようなイントロが印象的。
そこにsanaの空気を微細に震わせる声が入って、Bメロまでは一種幻想的な雰囲気。
サビではタイアップ先のバトルアニメに合わせて勢いが激しくなるが、個人的にはBメロまでの雰囲気がずっと続いてほしかったり。
間奏も、ベースがメインの音作りの方が好きだなと思う。
2.夢の中のぼくらは
きっとふたりで、どこか遠くの方まで飛んでゆけると思っていたんだ。
寝室の窓、カーテンを閉じよう。瞼の奥でさ、旅をするんだ。双眸が閉じ、濁りだしたら、終わらない夜が迎えに来る。白く、ぬるい、夜が、やっと。夢の中のぼくらは、月の裏側で暮らした。蒼過ぎた眠りの中、ふたりは寂滅の春を待っている。また誰かが始まり、終わっていくのを、象牙の塔からずうっと見ている。温みのある忙しない脈動たち。きっとどこかで羨んでいた。ここで見える景色はもう、幻燈のようにくすんでいた。欠けた月の黒から浮かんだ、現の世界。ぼやけていく。夢の中のぼくらは、月の裏側で暮らした。蒼過ぎた眠りの中、いつまでも幸福の中で、優しい終わりを待っている。
好き〜〜〜〜〜〜!!!
何が好きって全部好きです、最初の一音から最後の一音に至るまで全てが好きです。
こんな眠りの中で見る夢に溶けていけたらいいのに、それは絶対に心地よくて幸せな終わりなのに。でもこの曲は夢で、いつか覚める夢で、現実ではない。だからこそここまで優しい曲なのだとも思う。
3.つもり
声やり過ごして柔らかな此処で眠る層になるように降り積もった埃あぁとても心地いいんだ唯一安らぐ秘密の場所際限なんてない もうはまってく置いてきた僕の裏腹な本音は目逸らしてくれたほうがいい身軽にそう まみれて まみれて いいでしょ喉絡みついて咽せ返って夢が覚めてそっと指這わせ剥がれ落ちて見えた素肌は痛々しい誰からも隠れていたいかまってほしい気付いてほしいもう何が本物かさえわからないくらい遠くに慣れだしてるこんないつもに違和感さえ抱かず際限なんてない もうはまってく置いてきた僕の裏腹な本音は目逸らしてくれたほうがいい身軽にそう まみれて まみれて いいでしょ
1曲目と2曲目を繋げるような、アップテンボなナンバー。
歌っている内容はほぼ引きこもりについてだが、こういう、人が怖い、上手く社会に馴染めない人間の姿を歌ってくれるsajou no hana が好きだよ。
歌っている内容はほぼ引きこもりについてだが、こういう、人が怖い、上手く社会に馴染めない人間の姿を歌ってくれるsajou no hana が好きだよ。