仕事をするにおいて、いかに私が計画性の欠片も持ち合わせておらず、行き当たりばったりで生活してきたのかを実感している。
事前の予習と復習。
どうして行動に移すことが出来なかったのだろう。
たどり着くべきところにたどり着くためには、歩かねばならない。
歩くためには地図が必要で、私はその地図を書きあぐねて、いつも誰かの、オーソドックスなものをコピーさせてもらっていた。
自分の手で、筆跡で、地図を描きあげる才能がなかった。
そんな自分を、たしかに私は好きだったよ。
現実から逃げて、音楽や文学に浸りきった学生時代を、なかったことになど出来ない。
私がめちゃくちゃ好きな、大分麦焼酎 二階堂のCMにこんなものがある。
1996年放映 『シネマグラス』
探していた想い出に、
人は、どこで追いつけるのだろう。
人はみな、帰るべき刻があり、辿りつく夢がある。
夢から醒めて、ここにいる。
帰るべき刻と、辿りつく夢……。
私が現実へと醒めなければならないのは、今なんだと思う。
いつかまた、あの夢へと辿りつくために、今は不格好で見にくくて、効率の悪い地図を描こう。