2017年夏クールアニソンもほぼ出揃ったので、買った16曲についてランキング」
「今期は豊作だった!
新しいアーティストを発掘出来たところが大きいかな。何気にEDに良曲多数」
< OP >
時間の支配者 / Fo'x Tails『RULER GAME』
僕のヒーローアカデミア 2期 / amazarashi『空に歌えば』
プリンセス・プリンシパル / Void_Chordsfeat.MARU『The Other Side of the Wall』
将国のアルタイル/ Flower『太陽の哀悼歌』
「また何かいい曲を見つけたら、もしくはおすすめされたら追記します。
ではでは、以下単曲感想&ランキング発表」
Void_Chords とは、音楽プロデューサー:高橋 諒 のソロ・プロジェクト。
アニメ「ACCA13区監察課」OP「Shadow and Truth」を歌ったONE III NOTESのプロデューサーでもあり、
そういった系統のおしゃれジャズソング。1クールに1曲ぐらいあると、上質感があって目立つ枠。
歌詞の内容は理解出来ずとも、テンション上がる音なのは分かる、っていうのが特徴。
今曲は流石に通常運転が過ぎるように思うよ、目新しさがどこにもない。
メロディー的にも歌詞的にも「満天」+「Lacrimosa」÷2っていう印象を受ける。
炎で空を焦がしすぎだし、叫びは届かなさすぎ。
ただ2番Bメロ「砕けた夢の痕」の高音ハーモニーは新鮮だった。断末魔のような妖しさ。
『Dance with devils』の歌唱:斉藤壮馬は大大大好きで、MYTH&ROIDの作詞:hotaru も好き。
……どうしてこうなった……。
ボーカルはキーと合ってないし、編曲の管楽器音はどことなく間抜けに聞こえるし。
1番サビ「止められない時のように 降り続く雨」って言ってるのに
2番Bメロで「流れた全て飲み込むように また雨が降り出した」もないだろ、割とすぐ雨やんでる!
ツッコミどころは、今期アニソンナンバー1だよ。
2番サビ「悔やみ切れない過去のように乾かない雨 この腕も叩くから何も握れない」とかは格好いいのに。
全然雰囲気違うけど、今曲を聞くと石川智晶『squall』が聞きたくなって聞いてた。
2番サビ「狂おしいほど完成されたいんだ 太陽が指さしたものだけの価値のなかで 微笑んで入られるものかと叫ぶ
鳥肌が立つように空が騒ぎ出す」っていうフレーズがとにかく好きで。
特に「狂おしいほど完成されたい」っていうフレーズが刀の擬人化を連想させて萌えるんだよ。
今曲を初めて耳にしたのは、Mステでして。
「お!中々いい雰囲気!」と思ったらこれだよ、アニメタイアップだったよ!!!
普通の音楽番組で気になった曲がアニソンだった時、逆に自分のセンスが恥ずかしくなる。
でも、イントロからBメロまで、すごいオタクの好きなアラビアンテイストじゃない?
サビは浜崎あゆみ感がするけども、そこで鳴るストリングスの旋律はすっごい好き。
「金色の砂嵐 過ぎ去った痕に 何もかも潤す 海が欲しいよ」とか
「この世で一番 激しい 風が吹く
砂漠の町を行き交う人々が歌ってる歌は 叫びにも似て
思い出してはいけないあの哀悼歌 思い出している」あたりの情景描写もグッとくる。
心情は直接言葉にするより、自分ではない何かに例えて表現してほしいタイプのアニソンオタクなもので……。
カップリング曲の「Stranger」も心地よいR&Bでかなり良い、好き。
作編曲は、 Red-T / Kei Shimojo
月9「突然ですが、明日結婚します」主題歌の西内まりや「Motion」とかが好きだったらたぶん気に入るはず。
作詞/作曲/編曲:白戸佑輔 と、いつもの顔ぶれではないけど、やっぱり5pd.所属アーティストのアニソンはハズレがない。
程よくアップテンポで、程よく切なく、程よく美しい。
アニソンらしいドラムの上で鳴る、露のようにきらめくピアノと、風のように吹き抜けるストリングス。
亜咲花の歌唱も、前曲「Open your eyes」より、また上手くなっていると思う。
特に間奏「ねえ世界は 世界は優しい」のところは、鳥肌が立つぐらい。
歌詞で言えば1番Bメロ「やがて螺旋のように巡っても 花は影の形を知らない」と
2番Bメロ「やがて螺旋の影は光に 花は涙を乾かしてゆく」がポエミーで良きかな。
今曲はさらに、絵コンテ:紺野 直幸によるエンディング映像が曲と相まってめちゃくちゃ良い。
雫と雲と光と花。はっとするような潤い。
私が知っているところだと、アニメ「ダンスインザヴァンパイアバンド」のOPに作画監督としてクレジットがあった。
「ダンスインザヴァンパイアバンド」OPの演出は龍輪 直征だけど、序盤の花カットとか似てる。
完全に堀江由衣と勘違いしてましたが、透明感のあるいい声で。
調べてみたところ、ピアニスト兼声優兼アーティストみたいな立ち位置なのかな?
岩井俊二監督の映画でもピアノを担当しているらしく、実績のある方なんですね。
今曲、担当している作詞については、かなり好みの作風。
歌手兼声優の作詞で好きだと思ったのは佐藤聡美ぐらいなので、もしかしたらお気に入りアーティストになるかも。
「過ちに抗って そして手に入れた優しは 何よりも美しく 悲しみの影を纏っていた」
「不確かな正解も選び直せれば どれだけ笑えるだろう」にあるような、切ない諦観が好き。
サビでコーラスと共にぱーーっと不思議空間が広がるあの鮮やかさ。すごい眩しい。
3期OP、北出菜奈『月華-tsukihana-』から、似たような系統の曲がきてくれて嬉しい。
2008年放映の3期OPと、2017年放映の4期。
系統は同じ病みガールズロック系と言えど、やはり今の方が、病んでいてもアグレッシブ。
それに加えて5曲目、閻魔あいver.の「ノイズ」オルゴール朗読ver.が収録されていて驚いた。
そ、そんなに優遇するような曲……?
ごく普通のJ-ROCKだし、だからこそ聞きやすいメロディアスさが気に入ってる。
お気に入りフレーズは「一人でなら出来ないことも 二人でなら出来るような そんな場所になりたかったな」
めっちゃいつものポルノグラフィティ
いつものお得意マイナー調ソングで、まあ好きだよね。大好きだよね。
視覚的にもキレのあるカットが思い浮かぶ、特徴あるリズムが癖になる。
「名もなき色重ねた 君のプライド プライド」あたりは、タイアップ先のパズドラを連想させる。
しかし、いつもこういうポルノらしいマイナー調の新曲が出てくるたびに好きになれる、その幸せに痺れる。
デビュー曲から楽曲の幅は広がれど、雰囲気は一貫してずーーっと「一部の中高生が好きそう」なテイストの曲を発表してくれている。
10年以上、ずっと一同じスタンスを保つという意味では、本当にプロだよなあ……。
両A面シングルのもう一曲「キング&クイーン」も「ギフト」とかの、聞いてると勇気が湧く曲。
王道の良さに満ちていて、健全過ぎる光に少し気後れする感がなきにしもあらず、だけど。
アニメ「純情ロマンチカ3」OP「Innocent Graffiti」と比べると、どこもかしこも巧くなっている。
ボーカルの声の張りも個性ががっつり出てきてるし、ギターとドラムの早叩きにも、爆発する技術を感じる。
タイアップ先の「時間の支配者」は3話まで観たこともあり、歌詞の内容もよく分かるぞ。
「消せない欲望が 苦しんでもがいて 巻き戻せと願う
誰も繰り返せないんだ 道は前にしかない」のところが声的にも詩的にも一番好き。
「”Make or Break Let's Bet!”」の掛け声と
ラスト、「Let's play the game, Show me your ACE!」もすごい格好いいよ。
主人公ヴィクトの武器であるトランプを模した音と言葉に、タイアップ先への尊重が見られて好感が持てる。
アニメ「ワールドトリガー」OP2、AAA「アシタノヒカリ」の功績により、男女混声アニソンは良曲という印象がある。
今曲についても、その印象が崩れることはない良曲。
D-selectionsは、DIVEIIentertainment所属声優によって結成されたスペシャルユニット。
DIVEIIentertainmentは、avex系列のレーベルだから、AAAっぽさが多少あったのにも納得。
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND による作編曲は、どれ一つ取ってもポップでセンスがあるよな。
「正気という皮を剥いで 魂の色を見せてくれ」というフレーズにぞくぞくする。
自分の好きなアーティストと、好きな映像監督がまた一緒に仕事をしてくれるって本当に嬉しい。
やなぎなぎの何が好きかって、やっぱり歌詞なんだよね。
「今日もまた1つ脳に刻む 自分らしさの由来 きっと忘れない
だけどいつから この小鳥は正しい数だけ 鳴けなくなってしまったの」とか
「窓の外側で佇む君に 何も届かない 届かないとしても」とか。
歌おうとしているモチーフや視点、物事の捉え方が好み。
彼女の言葉で語られる風景を、私も見てみたいって思う。声も勿論好きなんだけどね。
bermei.inazawaによる、ヒーリングミュージックというか、カフェテリアで流れてそうなアレンジも上質。
「ironi」も素晴らしい、ストリングス乱舞曲だし、ハズレがないんだよなあ。
アニメ「D-Grayman」あたりの主題歌を思い出す、昔懐かしいゴシック・ロック。
絶対、浅倉大介関わってると思ったよ……(関わってないです)
SCREEN modeは、ゲーム「黒蝶のサイケデリカ」主題歌しか知らなかったけど、ボーカルはまた上手くなってるような。
畑亜貴の作詞も、どの作品に関わろうが、その作品に合ったいいフレーズを出してくるから凄い。
「危ない情熱が見せた 明けない夜の中で 誰の夢が開くんだろう」
「闇と僕は似てるかい?」「眩しい夢も暗い夢も熱量だけは似てるよ」とか。
「愛じゃないと知らずに愛したんだね?ならば終われ」は、アーティストである畑亜貴の側面も見られて好き。
発表時にamazarashi、もとい秋田ひろむが、週刊ジャンプアニメの主題歌に合うの!?と衝撃だったんですよ。
TV edit.では、声に厭世感はあるけど、これが逆に味になってる……?と思ったんですよ。
「断ち切るには眩しすぎた 未来へ、足掻け」は、「僕のヒーローアカデミア」という作品を評すに相応しい言葉だろうし。
出羽良彰による編曲も、いつもの、吹き抜ける風をそのまま音にしたような疾走感だし。
そしたらFull.verの間奏で「苦悩は一陣の驟雨となりて」といつもの唐突ポエトリーリーディング始まるもんだから、
そりゃあ、笑うよ。全然抑えきれてないよ。いつものamazarashi始まっちゃったよ。
と言いつつ、やっぱり好きなんですよねー。秋田ひろむの作るメロディーと、張り上げる言葉が。
クールでソリッドで、インダストリアル。なんかもうよく分からないけど、そういうジャンル。
聴いているだけで得られるカタルシスに、生まれて満たされる破壊衝動。
1番Aメロ「君がそんなにもっと楽をして」とサビ
「bring it on down rock rock rock Shake it up up tap top top
cuz I know how to shout out my soul」は違う種類の気持ちよさを与てくれる。
カップリング曲でもある、前クールOP「gravityWall」と続けて聞くと、なおのことよし。
「sh0ut」のサビ「re-creating the world」が「gravity wall」に空耳するのは、意図的だろうなあ。
曲の構成、まんま「非合理的かつ訂正不能な思い込み」だけど、そういうのでいいんです。
そういうのが好きなんだよ、ありがとう志倉千代丸!大好き!!
こういうテクノ・ポップロックのアニソン・ゲーソンを編曲したら天才じゃない?ってぐらい好き。
サビでいきなり転調して雰囲気ががらっと変わるのは、「合成される未知なる種族」を表してるんだと思う。
人間と動物の融合、ポップでキュートなキメラ。
内容のメインは、ダーウィンの名が示す通り進化論。
科学ADVの産みの親たる、志倉千代丸。こういうのすっごい好きそうっていうか好きでしょ。
それを「尻尾いいな 翼欲しいな 角はどっちーでもいいな」というフレーズに込めるセンスが素晴らしすぎる。
「たった一度 今日という日がもう二度と来ないなんて 不思議だよね 毎日全て スペシャルなんだな」は、真っ当な名言。
「次元は一つ……な訳ないじゃん!」は、科学ADV好きへの一種のファンサービスかな?
編曲:伊藤翼〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
うわーーーーほんっとうに好き!!!素晴らしい!!!!
いとうかなこ「君の名前の風が吹く」から神だと思っていたけど、今曲で確信しました。神です。
もう少し音が洗練されていれば、ディズニーにでもありそうな曲だけど、これだけ装飾華美だから、アニソンらしいんだよ。
特にラストサビから、どんどこ鳴るドラムが編曲:伊藤翼の真骨頂。
必然的なテンションの盛り上げ方が、「君の名前の風が吹く」もそうだけど、涙腺にくる。
過剰な煌めき。私がアニソンに求めているのはこういうことなんだよ。
編曲で用いられている音全てが、現実を越えた鮮やかさを、美しさを、脳裏に描こうとしてくれている。
ああ、もう泣けるに決まってるじゃん……!
そして、その編曲が支えているのは、小松未可子の超ハイクオリティなボーカルなんだよね。
どの作品に関わろうが、物語の核をすくあいげるような歌詞を差し出してくれる。
「踊りながらすれ違えばいい そして重なりあった人生を楽しんで」
「またいつかここで会いましょうなど 言ったとたんに魔法が解けるからと 音楽に思いを託して踊るだけ」
ボーカル、歌詞、メロディー、編曲。どれもが私にとっては一級品で、宝物みたいな曲です。
「以上!今期は本当に豊作だったなー」
「もう後2週間もすれば秋クールが始まるわけだし。何か期待してるのとかは?」
「やなぎなぎが音楽プロデュースする『Just Because!』と
OP&EDを担当する『キノの旅-the Beautiful World- the Animated Series』
ここらへんは流れてみないと分からないけども」
「来期も色々な種類の良曲アニソンに出会えることを祈りつつ」