が、2期ということで、1期で築いた世界観を壊さず、それでも1期を超えようとしている気概は感じられた。
なんかもう、それだけでちょっと視界が潤むぐらい感動している。
WIXOSSシリーズが続いてくれて良かった、またこんなOPを見せてくれて良かった。
私は1期の作詞:分島花音×編曲:千葉"naotyu-"直樹のタッグが大好きだったけども、今曲は今曲で十分にアリ。
カップリング曲「なんとなくの話」もめちゃくちゃ可愛いかったし、両曲ともインストがかなり良かったので大満足。
曲を安っぽくするのも、ハイクオリティにするのもアレンジャー次第だよなと最近は思い始めてきた。
が、まずはメロディーが良くないと耳に残らないし、歌詞が良くないと心に残らない。
難しいもんだよなあと思いつつ。
まだ解らない まだ求めたい まだ失くせない
作編曲は井内舞子。
スタミュEDだった「星瞬COUNTDAWN」を作編曲した方だったと知って納得。あの曲もすごい好きだったよ。
WIXOSSシリーズ主題歌といえば、やっぱりイントロ。
前シリーズは劇場版を含め、3曲とも優美な弦楽器から始まった記憶があるが、今曲はもう不穏さバリバリのデジタル。
ダークなエレキが2期のOPという意気込みを感じさせてくれ、そこから流れこむバイオリンの音が、WIXOSSシリーズの空気を思い出させてくれる。
その後は、デジタルな電子音とアナログのストリングスがお互いの音を引き継ぐように展開していく。
タイトルロゴにも表されている、光と闇、表と裏を体現するように。
だからこそ、2つの音が融け合うような間奏にグッときてしまう。
こういう変則的な構成と、エフェクトがかったウィスパーボイスのコーラスは1期っぽい。
ラスト、2回繰り返されるサビの後半で光が差すように少しメジャーっぽくなるのも。
ただ歌詞は、凡庸になったと思う。
「全てが生まれ 全てを消して 全てを超えて」とか「あの日の笑顔 あの約束」「何かに出会い」とか、中身が本編頼みすぎて。
前シリーズの尖ったフレーズ(「詰った手札を晒す余裕なんてないよ」等)をWIXOSSの物語として捉えていたので、どうしても物足りなさを感じる。
言い換えれば、本編視聴済だとかなり肩入れ出来る歌詞ってことでもあるのかな。
歌詞カードでの記号を用いた表記は好み。
「dive→memory」「<find my real>
造語でもあるタイトルの元ネタ、【storage】:デジタルの記憶領域を仄めかすような、遊び心がいい。
伊藤計劃著「ハーモニー」なんかを、何となく思い起こしたり。
ただ好きなんだもん それでいいでしょ、だめなの?
まずイントロのピアノとハンドクラッブからして、心が弾む。
一貫して軽快なリズムに、メロディアスなピアノと可愛いボーカルが上手く馴染んでていて、もうこの曲の世界に行きたいぐらい。
暖かく響くドラムと、可憐に響くピアノの旋律がたまらん。
この曲を聞きながら、街中を散步するの楽しいだろうな〜、と想像するだけでわくわくする。
外へ連れ出してくれる音楽、そういう実用性のある曲にカップリング曲で出会えるとは思っていなかったので嬉しい収穫。