甥に理解されたがる叔父とか最高すぎでしょ フリーゲーム CHOCO8「FROGS」感想

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CHOCO8 「FROGS」という謎解きADVフリーゲームをプレイした。
作者様のサイトは消滅しているので、Vectorから直接ダウンロード。
プレイ時間は攻略記事を参照して20分ぐらい。

この方の攻略記事がなかったら、絶対にラストまで辿り着けなかった。
開始10分ぐらいから詰まって「うああ〜〜〜〜駄目だ、分からん!!でもどうしてもエンディングだけは見たい!!」と検索をかけ、攻略情報がヒットした瞬間は飛び上がんばかりに喜んだ。それぐらい、本ッ当にありがたかった。
 
あらすじとしてはこんな感じ。
両親を交通事故で無くした主人公の元に、父の弟である二郎から電話がくる。
君の今後の事について話し合いたい。日曜に私の家まで来てくれ」と。
出向いた先にあったのは緑の建物、通称カエル屋敷。
置かれた手紙に従い、屋敷を捜索するに従い露わになる、彼と主人公の秘密とは――みたいな。
 
グラフィックはほのぼのとしているが、2人の関係性を探るストーリーは中々にハード。

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そこに、叔父×甥好き腐女子としてはめちゃめちゃ萌えた
同じような性癖を持つ腐女子には全力をもってオススメする。開始1分で萌え転がれるぞ、と。
以下、色々ダダ漏れのネタバレ感想。
 

 

まず始めに、叔父×甥というカプ属性の魅力について。
同性と近親と年の差。
この3つの萌え要素全てをちょうどよく満たしてくれる条件が、叔父と甥の親戚関係なのだ。
叔父からして見れば、甥は自分の兄の息子で、甥からして見れば、叔父は自分の父親の弟で。
どこか遠慮のある間柄ながら、血の繋がりと同性同士という連帯感で分かり合える両者、というシチュなんて垂涎モノ。
私はきっと、他人同士が分かり合うには証拠……というか、土台が必要だと思っている。
だから血縁という、決して崩れることのない土台に、信頼やら愛情やらを少しずつ積み重ねていく過程に惹かれる。
他人のようで、他人ではない。
この人の体には自分と同じ血が巡っている、その事実が楔のようによすがのように前提としてある、叔父×甥のBLものが好きだ。
 
今作はそんな叔父と甥の関係性が描かれている、もうそれだけで100点満点中85点ぐらいはあげたくなるぐらいツボだった。
屋敷に着いた際、置かれていた手紙には、主人公の両親から嫌われていたため、主人公と面識がないことが簡潔に書かれていた。
招待状めいた一文と共に。
 
そこで、君に少しばかりの歩み寄りを見せてもらおうと思う。
 『カエル屋敷』と呼ばれるこの家の謎を解き、私の心を理解してほしい。
 そうしてわかり合う事ができれば、きっと私たちはうまくやっていけるだろう。
 君の成功を祈っている。 君の叔父より
 
はい、この時点で100点満点中100点確定ですわ。
 
特筆したいのが、叔父は甥からのアプローチを待っている、ということ。
ここからはネタバレ前提で話すが、叔父にとっての主人公は、二重三重の意味を持つ何かしらの象徴だったように思う。
両親に愛される子ども。
好かれたかった兄と焦がれた女――薫さんの息子。
自身の息子同様の存在であった、カエルの太郎。
そして太郎を犠牲にすることにより成し得た、想い人と自分の息子。
アダルトチルドレンやら、兄へのコンプレックスやら、男の性やら、父性やら。
叔父が甥へ抱く感情は、かなり愛憎入り混じった複雑なもので、もう本当に最高。
 
エンドは三種類。
個人的にはやはり、叔父が我に返るトゥルーエンドが一番好きだ。
このENDで、主人公は叔父の手紙に書かれた願いに、完璧な形で答えた。
叔父にとって兄夫婦の息子という形でも、太郎でもなく、ただ一人の少年として出した答えが愛しかった。
結局ぼくは、カエル屋敷から帰らなかった
 でも、きっとぼくたちはうまくやっていける。 …たぶんね。
それはつまり、叔父に対して歩み寄りを見せ、彼の心を理解し、分かり合えたということに他ならない。
共に暮らしていく事を、まだ幼いであろう彼自身が決めた。
彼ら2人の暮らしぶりを想像すると、どうしてもにやにやしてしまう。
願わくば、何十匹のカエルの面倒を見ながら、親子のように、友達のように、賑やかに過ごしていてほしいものだ。
叔父の手から、いつもこぼれていってしまった愛というものを、甥がそっとすくい取ってあげられるような、そんな風に。
 
ちなみに、BAD ENDの方も、叔父×甥好きとしてはポイントが高い結末だった。
今、ぼくはおじさんと仲良く暮らしている。
 水槽越しのうすみどりに染まる眺めは ぼんやりしていて、とても穏やかだ。
 きっと太郎もこんな気分だったんだろう
人間からカエルへと退化してしまう飼い殺しエンド、という解釈でいいのか。
洗脳めいて、どこか快楽すら感じさせる空気を、少年だった主人公が享受しているというギャップにやられた。
「仲良く」の意味を邪推したくなりますねぇ………。