大ッ好きなアレンジがしてあるお気に入り曲がもう1曲増えたこと、それ自体がすごく嬉しい。
これだから毎クール、本編までとは中々いかないが、OP&EDだけでも追っていて良かった。
「この曲は超えられないだろう」というものでも、自分にとっての新曲に触れていれば、いつかまた新しい基準値を超えた作品に出会える。
そうしたサイクルを実感する度に、いくらライトと言えどオタクで良かったと思う。
彼or彼女の仕事のどこが好きかって、構成要素である音の全てに意図が感じ取れるところだ。
時折鳴る電子音は場面転換、ベースのエレキは日常で、ドラムは浮遊感、バイオリンは開放と上昇、アコギとピアノは彩り。
それぞれの音が、それぞれの場面できちっと仕事を果たしており、それでも通して聞くとちゃんと一つにまとまっている。
ここにボーカルが加わるも良し、加わらなくてもよし。
個々の要素を聞き取るためにインストだけで十数回聞いたが、全然飽きない。
聞く度に「あ〜〜〜〜、ここでこんな音鳴ってるんだ」と一々新たな発見があるので、シングル買って良かった!!
特に圧巻なのが、サビのファーストとセカンドに別れたバイオリン。
トリルも取り入れた派手なファーストと、ファーストを支え深みを出したセカンドが、ラストのワンフレーズで重なり合う瞬間。
あそこだけで、少し泣いたわ。
ボーカル有りの通常曲も、エフェクトがかったコーラスがバックに鳴るおかげで、また違ったものとして聞こえる。
例えるなら、薄く透けるようなベール。
楽器隊とボーカルを分けて、宇宙めいた世界観を写すスクリーンのような役割を果たしているように聞こえた。
だからコーラスメインの間奏は、そういう背景を色濃く感じさせる。
MANYOによるアレンジは一つの舞台装置みたいで、だからこそ各要素について聴き込んで考えるのが楽しい。
ここまでいくと、もはや一種の物語のようにすら思える。