何かを終わらせるためだけに 引き継いだ命 島みやえい子「Blood」単曲感想

罪ナル螺旋ノ檻 Original Soundtrack 【初回購入特典:ふゆの仁子書き下ろしSS小冊子(グレン編&クラウス編アフターストーリー)付き】

 
個人的お気に入り度 3.8 / 5
 
spray「罪ナル螺旋ノ檻 -Original Soundtrack-」収録の島みやえい子Blood」を聞いた。
ゲームに関しては以前PVが公開された時に、興奮しきって何やかんや書いたものの未プレイ。

ただどうしても、どうしても島みやえい子の新曲が聞きたくなってサントラを購入した。
1曲目には主題歌のアコースティック・アレンジバージョンも入っているのでお得感はまあまあ有り。
何よりお目当ての「Blood」が安心の島みやえい子クオリティーだったので、ファンの方なら手に取って損はないと思う。
「黒蝶のサイケデリカ」に今曲の「Blood」、灰鷹のサイケデリカED「Vermelho -ヴェルメリオ-」と単曲リリースは結構ハイペースなので、もうそろそろアルバム発売してくれないかな〜と期待している。
 

 

 
Blood 
浮かび上がれ 目の前で 示せ それを 今ここで
イントロの、ピアノとオルガンがツインで鳴り響くところからしてもう最高じゃない?(早い)
綺羅びやかだけれど、どこか虚しい過去の栄光感が漂っている。
これがアウトロになると、ピアノオンリーの、滴が滴り落ちていくようなメロディーになるところを深読みすると萌える。
過去の輝きは消え失せて、ただその手に滴っているのは血だけという光景が目に浮かぶような、そんな音だった。
他には、サビ前の「今 流れだす」でストリングスが音階を上がっていくのにもグッとくる。
血潮は下流へ向かう川のように」の対比に思えるのだ。
あなたと出会ったから、凝固してた血液は脳へと、心臓へと向かい流れ出す。
その逆流していく血は、どことなくタイトルの「螺旋」を想起させたり。
で、サビだとそのストリングスが段階的に下がっていくのもいいな、血流を模しているようで。
島みやえい子の歌声による間奏とアウトロも文句無しに最高だった(2回目)
2番と大サビに被さってくる、コーラスオンリーのインストすら欲しいぞ、私は。
欲を言えばアウトロのコーラスが何を歌っているのかも知りたかった……!!
なんたらかんたら  separate from me  と、なんたらかんたら forever はかろうじて聞き取れたが、確証は持てずじまいだ。
フレーズで言えば「何かを終わらせるためだけに 引き継いだ命」「止血してるもう片方の手を話した瞬間 また あふれ出す」「あなた覚えていてください 愛から遠い場所で うずくまって泣く僕を」がお気に入り。
 
リエーターズコメントによると「生まれ持った血による宿命と運命へのチャレンジ、リベンジという人生の冒険」がタイトルに込められている意味だそうで。
歌詞カードのキャラクター設定や付いてきたオマケSSを見ても、「人種」が本編のテーマであることは伝わってくる。
人種と差別、そして血と言われると浮かぶのは「ワン・ドロップルール」だろうか。
1滴でも有色人種の血が流れていたら、いくら見た目が白色人種に近かろうが、有色人種に分類されるという考え方。
故に、白人が黒人を強姦し産まれてきた子どもは黒人だから、奴隷制度を維持し続けられるっていう……そういう重い話なのか、本編は。
オマケSSも一応読んだが、さらっと攻略対象は片腕がなく、主人公は声帯を失い車椅子生活。
え、えーーーー……としか反応できない。すごいな、18禁ゲームの世界。
 
以上。
私が島みやえい子を好きなのは、主題歌の本編までもをプレイして、内容を理解したいと思わせるような歌詞を作詞してくれるところだ。
今曲もそう。
遠い記憶の片隅で 指を噛んだ おさな児を」のおさな児が誰か知りたいがためだけに、本編を購入しそうである。
問題なのは、そのストーリーに主題歌並の期待をしてしまうことなんだよな〜〜〜。
「黒蝶のサイケデリカ」についても同じで、「いつかは散る運命の徒花」を見届けたいがためにゲームの方も買った。
黒蝶のサイケデリカ

黒蝶のサイケデリカ

物語に対する期待値が、元からすんごく高いレベルにある。
で、思ったよりもストーリーやキャラが期待を越えてきてくれなくて、がっかりするというのも主題歌がすごいゲームの弊害というか。
志方あきこ花帰葬」についてもこのパターンだった。

花帰葬

花帰葬

作品に対する期待って、コントロールが難しい。
もちろん期待値は低くしていた方が、感動出来る幅が大きくなるから良いと分かっているのだけど、意図的にプレイ前の高揚を抑えこむのも違うだろうし。
面白かったら儲けモンぐらいの気持ちでプレイするのが一番いいんだろうな、たぶん。