CP曲の病み恋愛ソングが良曲 アニメ「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」OP 岸田教団&THE明星ロケッツ「天鏡のアルデラミン」感想

「天鏡のアルデラミン」<通常盤>

 
個人的お気に入り度 3.8 / 5
 
手に取ったきっかけはイラストレーター:TAQRO氏によるジャケットイラストとデザイン。
私が目を惹かれたのは通常盤のオレンジ髪の子だが、アーティスト盤の赤髪子もすんごい可愛い。

「天鏡のアルデラミン」<アーティスト盤>(2枚組)

タイアップ先のアニメ「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」の登場人物なんだろうが、アニメのキービジュアルとだいぶ違うな!?
本編は軍人である主人公が、名将へと呼ばれるまでのファンタジー戦記物らしく。
アルスラーン戦記」もそんなような内容だし、軍記物が今期の流行なのだろうか。
それはさておき、歌詞カード内部のデザインも良かった。明朝体の縦書きはやっぱり映える。
特にCP曲「circus」の歌詞に関するちょっとしたラストの仕掛けが個人的には気に入っている。
鬼束ちひろとか、天野月子とか、Cocco病んだ恋愛ソングが好きな方には是非ともオススメ。
 
岸田教団の名は知っていたが、ちゃんと楽曲を聴くのはこれが初めて。
東方Projectの同人上がりアーティスト、との事で、まあ縁が無かった。
ただTwitterで検索してみたりなんかすると、かなり人気があるアーティストだという事は分かる。

いいなあ、こういう写経…!!私も時間があったらちょっと好きな歌詞でやってみたい。
 

 

天鏡のアルデラミン

天鏡のアルデラミン

  • 岸田教団&THE明星ロケッツ
  • アニメ
  • ¥250

そいつはちょっと科学的じゃない 夢は信用に値しない 

合いの手がテンションを煽る、ゴリッゴリのロックテイストな一曲。
いや、Amazonに「トーキングモジュレーターを使用したギターが印象的なバンドサウンド」とあるから、ギターの音かもしれない。
うーん、サビの「ウォーウォウォーウォーウォウォーウォー」はコーラスなのかギター音なのかどっちだ。
難しいぞ、トーキングモジュレーター……!!
歌詞で言えば割りと辛辣なことを言っておきながら、全体的には世界を肯定している明るさが好きだ。
英雄なんかになるようならば ろくな死に方はしないね」と言いながらも「くだらないこの世界も多少はマシなこともある それで十分だね」と締める晴れやかさ。
見飽きた俗説、ゆえに王道。
ボーカルの声音からして、希望を歌っているほうが似合うだろうし、清々しい。
愛をささやいたその口で 嘘を重ねて生きるんだ」から「もしできるなら君のために」の流れには、胸きゅんするようなロマンチックさもある。
個人的なベストフレーズは「信じたいものは人間性」かな。
精霊が実体化し、パートナーとして存在しているタイアップ先の内容が上手く噛み合っているような。
 
 
2.circus
circus

circus

  • 岸田教団&THE明星ロケッツ
  • アニメ
  • ¥250

答えなんて望まないから いつも君の好きにしていいよ

これで私のノートパソコンに入っている「サーカス」楽曲が3曲目になった。
Fiction Junction YUUKA「circus」とシド「サーカス」が既にあるのだけど、そんなにサーカスって題材にしやすいテーマか…?
circus

circus

この寂しさから逃れられず、ずっと君に会えること信じていた遠い時のcircus

サーカス

サーカス

  • シド
  • ロック
  • ¥250

 イメージ 広げては踏み出せず躊躇 不安定な恋 綱渡り

私自身が、そこまでサーカスと関わる機会がなく興味も薄いから、余りピンとこない。
ただサーカス関連曲の歌詞で言えば、今曲が一番好きかもしれない。
作詞者:icihigoの言葉遣いと感性がすごく親しみやすい、というか肌に馴染む、ちょっと病んだ恋愛ソングだ。
対象者を全肯定し、それでもどこか見下して、結局は自身を消滅させる一連のプロセス。
もどかしい、とてもこの「僕」がもどかしくて、愛しいと感じる。そんな恋したことないくせに、共感出来るのだ。
空中で上手に僕の手を離し 誰かに渡っていく指先を見て」「ロープのうえ上手にバランスをとって 誰かに渡っていく爪先を見て」とかNTR萌え属性持ちにはたまらない。
自分は踏み台にされたと悟りながらも、相手をこんなにも綺麗な言葉で表現する「僕」
それでいて「君は辿り着かないだろう 僕以外のヤツに 世界中を見渡して絶望したらいいさ」と言えてしまう「僕」
エゴまみれの狂信者っぷりがたまらん。すごい好き。
そして歌詞カードには表記されてない「鳴り止まない歓声の中 僕はいなくなって 君だけが揺れて」というオチ。
完璧だ、完璧に私好みの作品だこれと思ったぐらい、個人的なツボにクリティカルヒット
今曲の何処が好きかって言ったら、僕と君という閉じた関係性に、第三者の視線も入れ込んでいること。
ぼくらに拍手喝采を送っている、紳士淑女のみなさんが入ることにより、物語がくっきりと立体的に起き上がってくる。
個人的な感覚ではあるが、「僕と君」の2者しか出てこない病みソングって表面的に思えるのだ。
どれだけ2人の世界で執着していようが、所詮は閉じられた世界での事でしょ?大げさ〜〜なんて風に感じてしまう。
だからこそ、今曲のタイトルがサーカス=見世物であるところが、どうにもたまらない。
公共で見せびらかす僕の執着は滑稽で、でもその滑稽な輝きが私の目にはめちゃくちゃ尊いものに映る。
フレーズで言えば「物語に必要な美しい犠牲」や「すれ違うばかりの喜劇めいた悲劇」も文学的情緒たっぷりでお気に入り。
3拍子の不規則なリズムも、癖になる感じで良いな。
特に「ここから本番です」と宣言した通り、激しさを増すラストサビのドラムにグッときた。
 
 
以上。CP曲「circus」が本当に良かったと声を大にして言いたい。
今からでもichigo作詞の岸田教団&THE明星ロケッツ楽曲を追おうかなと思うぐらいに。
いいよな、これだからアニソンシングルを聴くのって好きだわ。CP曲まで含めて、いい出会いばっか。