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ADVフリーゲーム感想2つまとめ おばけ「勇者のチョコレート大作戦 in 魔王城」&piyohiko「マリーの街」感想

おばけ「勇者のチョコレート大作戦 in 魔王城」&piyohiko「マリーの街」という2つのADVフリーゲームをプレイした。
どちらも探索ものADVで、難易度は低め。
だからこそさくさくと進み、キャラクターにも好感が持てる良ゲーム2つだった。
謎が解ける楽しさというよりは、おつかいゲームに近いタイプのものだ。
おつかいゲーって楽しいよね、という方にはどちらもおすすめ。片方百合で片方BLだけど。
以下、個別&ネタバレ感想。
 

 


・おばけ「勇者のチョコレート大作戦 in 魔王城

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全3END。所要時間30分。
<ストーリー>
まずは友達からお願いしますッッ!!な勇者が、魔王にチョコを渡すため頑張るバレンタインADV。

ごく軽いBL要素があるが、露骨なものではなかったので一般ゲー感想と一緒に。
色々な意味で驚いたのが、ボイス付きだったことだ。
同人ゲーでもボイス付きゲームがあるのは知っていたが、実際にプレイしたのはこれが初めて。
主要キャラである勇者と魔王とパーティーメンバーである賢者の3人に声が付いているのだが…
失礼を承知で言えば、最初は笑えて笑えてしょうがなかった。
熱血故に常時吐血でもしてんのか!??と言いたくなる勇者とか
無駄にイケボの魔王だとか、
本当に勇者の恋に興味ねーんだろうなと思わせる賢者の抑揚のなさだとか。
一堂に会しているはずなのに、三人のテンションの差が大きすぎるでしょ、笑うなっていうほうが無理でしょ!!

しかしアドベンチャー部分はノンストレスでさくさく進み、非常に楽しかった。
基本的には魔王城の住民と会話をして、アイテムを手に入れて…という王道モノなのだが、王道だからこそ面白い。
分かりやすいフラグを分かりやすいように立てられる快感。
私がゲームに求めている「万能感」を程よく満たしてくれる大満足の出来だった。

勇者と賢者を切り替えることにより、イベントが起こるシステムも好み。
2人は一緒に行動してるんだなー、と実感させてくれてにやにやしてしまう。
……いや、私は魔王×勇者派だけどね!!

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グッドエンディングの賢者ハーレムに対する、小さな勇者からの恋心に萌えた。
ビジュアルもミニマムっぽいキュートさ。
商業ゲーだと、SQUARE ENIXが出している 「シアトリズム」シリーズのキャラデザに似ているような?

シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール

超キュートなんだよな、これまた。
そういやグッドエンドを迎えるためのチョコがフォンダンショコラなのには少し笑った。
ちょうど数日前にプレイしたバレンタインADV「美味しいチョコもあなたのために」でも、フォンダンショコラがグッドエンドを迎えるためのレシピだったからだ。

な、難易度そんなに高いんだろうか…フォンダンショコラ…。

 
 
・piyohiko「マリーの街

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2END+ゲームオーバで全3END。所要時間は40分程。
マップも少なく、街の住民を総当りしていけば詰まるところはない難易度。
<ストーリー>
マリーが営む雑貨屋は、待てど暮らせど閑古鳥が鳴き通し。
全ては店の立地が悪いの、町長に話をつけて店の移転&増築をしなくっちゃ!!
でもなんだか街の雰囲気は重苦しくて…?という街復興ADV。

開始5分で3年が経過し、大商人ルートに入ってしまったのは驚いた。
2周めでちゃんと住人の署名を集めまくって真ENDに辿りつけたけども「あっ、もう私の冒険終わった!!」とかなり焦ってしまったり。
個人的には1周目に辿り着いた大商人ENDの方が真ENDより好きだ。
富を求めて、友を売る。でも得た富で救った、十数人の奴隷の人生。
彼女たちにとって、どれだけマリーの存在は救いだったのだろうかと考えてしまうと、私はあのENDを否定出来ない。

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真ENDだったら、アリウルとの友情の引き換えに彼女たちの幸福は存在さえしないのだ。
マリーは手に入れたお金を「正しく」使ったと思う。正しく使って、人を救った。
その対象者が誰であるかは、マリーだけが決めることだ。
…いやまあ、私が元奴隷現メイド達によるハーレムが見たいってだけなんだけどね!!!!

ただENDの分岐点、町長と交渉する場面で、大商人ENDだと街の住居を潰し、そこを自分が活性化してもらうという案件に賛成した。
が全町民の署名を集めて到達する真ENDだと、あそこは町民達の地区だと反対しているところにグッときた。
街の人々と触れ合ったからこそ、その人達が持つ土地への愛着が分かるんだよな。


以上、おばけ「勇者のチョコレート大作戦 in 魔王城」&piyohiko「マリーの街」の感想だった。
おつかい系ADVっていいよな、本当に楽しい。
考えなくても、動けば物事が進んでいくのが気持ち良いのだ。
それで街の住人に「ありがとう」って言ってもらえたら嬉しいし。
1時間程度のボリュームだと、ちょうどいい感じで楽しめるのもフリーゲームならでは。