復元可能な灰壺

個人的な感想文ブログ

零にならない永遠 アニメ「ノルン+ノネット」ED 織田かおり「ゼロトケイ」感想

ゼロトケイ(通常盤)

 

個人的お気に入り度 4 / 5
 
アニメ「ノルン+ノネット」EDである 織田かおりゼロトケイ」をオススメされたので聞いてみた。
ちらっとサビを耳した程度だと「乙女ゲーEDによくあるバラードだなあ」なんて思っていたのだが
フルをじっくり聞いてみてみたら、予想以上にかなり良かった。
上質な歌声とアレンジのおかげで、ありきたりより一歩上の、上質なミディアム・バラードに仕上がっている。
CP曲もデジタルロックなコーラスが癖になる「Change」
甘々なアレンジのラブソング「with you…」と作風から突出しない範囲内のバラエティーさがあった。
ボーカルの歌声も、梶浦由記ソロプロジェクト:FictionJunctionに起用されたのも頷ける美しさ。
タイアップ先アニメの内容をよく知らない私にも、世界観を垣間見せてくれる歌詞も素晴らしい。
表題曲の作詞:日山 尚 氏はゲーム「薄桜鬼ポータブルPSP」主題歌「闇の彼方まで」も担当していたと知って納得した。
闇の彼方まで

闇の彼方まで

新撰組を「信じ続けた時代の終わりに 気高き夢を掲げて駆け抜けていく」と表したフレーズの伝達力は今でも凄いと思っている。

 

1.ゼロトケイ

終わる世界を刻んだ針は 零を差しても止まることなく 
無限の夜を数え続けるよ 誰かの目覚めを優しく照らすため

「ノルン+ノネット」は主人公が3人いる珍しい乙女ゲー原作アニメだと聞いた。
それを体現するかのようなBメロのラストとサビのコーラスが素晴らしいと思う。
例を上げるなら1番「永い冬を飛び越えて」の箇所。
メインボーカルと、輪唱するかのように追いかけるコーラス、そしてサビ前を一気に盛り上げるサブコーラス。
3つの歌声が綺麗に重なりあう所に、3人の主人公の姿が重なり何だか感動してしまった。
…いや、その主人公たちの名前を誰一人として知らない私が言うのも変な話だが。
視点を変えれば、それだけ「ゼロトケイ」が「ノルン+ノネット」の世界観を、音でも言葉でも表現しきっているのだと言えよう。うん。
アニメ未視聴の私だが、ぶっちゃけ2番でちょっと泣いた。
上記した1番の歌詞だってかなり心動かされるものがある。
終焉の先、幾ら夜が続こうとも朝日を信じて刻み続ける時計。
虚しく思える行為も信じるもののためなら続けられる、その強さが胸に沁みる。
歌声だけが残る透明な景色に 色を乗せるように花は咲いた」という詩的な美しさも
同じ世界に生まれた理由が もし別れでも この痛みでも 最後ならばもっと抱きしめて」の胸キュン度もいい。
最後ならばもっと」なんて言い回しはときめくと同時に、泣きたくなるぐらい切実な響きがある。
アウトロのピアノも短いながら、いい余韻を感じさせてくれてグッド。
 
2.Change
Change

Change

Can you feel the power, you just go ahead!

ピアノと電子音が上手く噛み合ったデジタルロック。
個人的には、イントロの入り(?)が一番好み。
囁くようなボイスとピアノとハイハットの音に、「Fly to the world」で一気に電子音が流れ込んでくるところだ。
far away」のコーラス通り、どこか広い空間へぱーっと飛び込んでいくような開放感が癖になるよう。
Aメロで、エフェクトがかったコーラスと掛け合いするところなんかも好き。
今までの自分と、チェンジした自分。
一人の人間の2つの人格が、まるでツインボーカルで歌っているように思える。
そう考えると、掛け合いではなく一緒に別パートを歌っているサビも何だか感慨深い。
 
 
3.with you …
with you・・・

with you・・・

重なる鼓動 愛おしくて どうしようもなく あなたが好きだよ

えっと…お、お幸せに…

 
 
以上。
3月には新アルバムも出るそうなので、機会があったら聞いてみたいな〜と思ってはいる。
(おすすめしてくださった土香里ほたるさん、ありがとうございました!)