個人的お気に入り度 4.5 / 5
Rejetより発売されていた「DIABOLIK LOVERS Bloody Songs -SUPER BESTⅡ- 逆巻家ver」を聞いた。
前作のベストアルバムの感想が中々好評だったので、続編のこちらにも手を出したのが
前作のベストアルバムの感想が中々好評だったので、続編のこちらにも手を出したのが
お気に入り度を見てもらえば分かる通り、前作のアルバムより格段に気に入るような出来だった。
「キャラソンにかけられる予算でも増えた?」と邪見したくなるほど、各曲のクオリティが上がっているように思う。
特に編曲の仕上がりが素晴らしくなっていたからそう感じたのかもしれない。
収録数は10曲+5曲の2枚組。
お気に入り度を4.5にしたのは、個性が光った曲が多くて面白かったというのもあるが
坂巻ライト「Q.E.D.」と坂巻家全員で歌った「Bloody ★Mayim★Mayim」の存在がデカかった。
坂巻ライト「Q.E.D.」と坂巻家全員で歌った「Bloody ★Mayim★Mayim」の存在がデカかった。
< Disc 1 >
逆巻く運命 ふたりで―… 「…叶えるんだろ?」
唐突なBメロのラップは笑うって
坂巻家長男のキャラソン兼リードトラックではあるが、個人的にはイマイチ。
全体的に締りがなく、だらだらとした曲の展開がよくなかった。
Bメロのいきなりラップには笑ったが…前作のアヤトのキャラソンが良かったので期待しすぎたな。
前作は殺す殺す宣言して実際に殺したけど、今曲ではもう最初から死んでます
聞き終わった時、「真っ当に進化してるな」という感想しか思いつかなかった。
そもそもの方向性が完全におかしいといえど、キャラソン的に見ると順当にステップアップしていると思う。
この童謡マーチめいた雰囲気も、サイコパスラブソングなんて新しいジャンルに分類したくなるような歌詞も
アルバム内ではいいアクセントなのでは。
アルバム内ではいいアクセントなのでは。
03. 冷たい血 Reading : 無神ルキ ( CV.櫻井孝宏 )
Vo:ではなく、Reading。詩の朗読だから、これはこの冷えた血を、温めて――
別にポエトリーリーディングだろうが別にいいのだけど、なぜこれを3曲目に配置した。
2曲目と4曲目とのテンションの落差に戸惑う。
せめてDisc1のラストトラックにして欲しかったというのが正直な所。
アコギとピアノをメインにしたBGMのテイストはなかなか好きだけど。
歌声可愛えぇぇぇ〜〜 (*´∀`*)ノ
以上。いや、本当に可愛さだけで聴かせるキャラソンを体現したような曲だと思う。
05. Q.E.D. Vo : 逆巻ライト ( CV.平川大輔 )
きっと、命は尽きるだろう だとしても、この血は、継がれてく
個人的には百点満点をあげたいほどの出来だった
びっくりするほど良かった。
びっくりするほど良かった。
しかし特に最高だったのは歌詞だ。
吸血鬼系乙女ゲーのキャラソンとして、逃れられない「永遠と今」という題材に真っ向から挑戦しているように思う。
全てが入れ替わっていく永遠を受け入れつつ、それでいて「今」を騙さないと。
今しか生きれない君との交わりを証明したい。そうライトが歌ってくれていること自体に泣きそうだった。
「こんな、想いばかりじゃ 生きた「ぬくもり」喪失れ どこか、曖昧になる そんな事ばかりじゃない――…!!」
このフレーズで落ちた。今まで「あぁ、ライト?好きだよwww」という軽い気持ちだったのがガラッと変わる音がした。
恋というよりは、見直したという感情に近い。
逆巻ライトというキャラが、こんなにも主人公の存在によって心動かされているとは思っていなかったのだ。
ちらりと彼の過去を匂わせるフレーズもこれまた上手い。
「誰もかもが、誰かに祈っている、あの陽の残量は僅かだね?」や
「未来を、描いた音色 いつも耳元で割れて 裂けた鼓膜に残された、あやうい願いを 囁き続けて」等。
前者は太陽の光を容量で表す=「いつか0になるもの」だと捉えている、彼の斜に構えた性格みたいなのが窺い知れるし
後者はただ単に「こんな事繰り返してれば、そりゃ性格も歪むわな…」と思わせる過去の経験をさらりと歌う。
ライトは無印ゲームをやっただけではあるが、性癖や性格がねじ曲がっているキャラだと分かる。
その彼が主人公と関わることによって、「君を愛した証明が、何もないなんて 「……言いたくないから」」と!!
君を愛した証拠が欲しいと!!そう言ってくれるんだよ!??萌えないわけがないだろう!!
無印のベストアルバムで「Bitch Bitch!!」連呼していたキャラと同一人物だとはとても思えない、マジで。どうしよう、坂巻家の方々がどんどんまともになってる…
確かに前作のベストアルバムから、スバルは厨二病を患いつつも真っ当なキャラだった。
しかし今作でその厨二病すら卒業したと言わんばかりの歌詞と雰囲気だ。
「巡る季節の中、沈む夕陽に、どこか想い返す 狂った日々」や「無難に芽生えた 罪の意識」
なんて、坂巻家の苗字を冠する人物が口にするフレーズとはとても思えない。
あの日常を狂っていたと認識しているところに、何だか切なく、そして暖かい気持ちになってしまった。
こう…厨二病を患っていた息子が次第に普通になっていく感覚…みたいな。
そして普通に就職して、可愛くも清楚な彼女を紹介してきた…みたいな不思議な感動がそこにはあった。
と思っていたら、いきなり間奏でぶっこんできてくれましたね!!
全然、厨二病治ってなかった!!流石、坂巻家の方はこうでなくっちゃ!!
DIABOLIK LOVERS MORE CHARACTER SONG Vol.7 無神ユーマ CV.鈴木達央
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原点回帰の嫉妬 齧った砂糖の数だけ 伝えりゃいいんだろ――…
「桃尻にムラってる」って…お前は昭和生まれのオヤジか!?
桃尻…桃尻かぁ…。
しかもこの後に「都合良すぎんだよ、このメス豚」と罵られるのがまた笑いに拍車をかける。
もしかしたら彼が言っている「女」は文字通りの雌豚なのかもしれない。
そう考えると確かに豚は桃尻だし、「……いつでも、欲しがってんじゃねぇよ!!」というフレーズも餌のことを指しているのかもしれない。
1番のAメロ「寝違えた首の痛みが取れず」も、そりゃあ豚と添い寝してたら首も寝違えるだろう。
08. KILLYOU,AGAIN Vo : 無神アズサ ( CV.岸尾だいすけ )
DIABOLIK LOVERS MORE CHARACTER SONG Vol.8 無神アズサ CV.岸尾だいすけ
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傷めつけられる度に、躊躇った心は、私
この曲を聞くまでは「カナトとキャラ被ってない?」と思っていたのが、あっちがSでこっちはMか。
イントロの繊細なピアノや、サビのキャッチーなメロディーは好きだが、途中で台詞パートを挟みすぎてテンポが悪い。
ただ歌詞は精神的なマゾヒズムが的確に表されていていいと思う。
「余りに理想化してた 机上論だけを(どこかで)――…求めてた」から感じる完璧主義的な危うさとか。
DIABOLIK LOVERS MORE CHARACTER SONG Vol.9 逆巻シュウ CV.鳥海浩輔
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共鳴しあう心と心 交わし合う、禁断のSignal
坂巻シュウ「明日のステージ、見に来るだろ?」
私「ス、ステージ?」
私「ス、ステージ?」
あの逆巻シュウが学祭でバンドでも組むのか、と驚いて検索してみたところ、どうやらif設定のキャラソンらしい。
公式ブログ曰く「もしシュウが華やかな世界で生きていたら」というテーマだそうだ。
あんな寝てばっかの男に芸能界で生き抜く体力が果たしてあるのかという疑問はさておき。
確かにアイドルソングらしいEDMかつ一般受けするメロディーだ。
シュウの、かなり高めで甘く囁くような歌唱がよく映えている。
特にサビの上記フレーズ箇所はアルバム宣伝の「耳が狂う」に恥じない仕上がりだと思う。
率直に言えばかなりトキめいた。
あれはズルい、あの刻むようなメロディーにその声はズルい。
しかし、ちょくちょく挟まれる台詞パートと歌声が違いすぎて面食らうのも事実。
台詞パートが流れるたびに「地声めっちゃ低いですね…」と思ってしまうのは何とかしたいな。
もしかしてシュウがアイドルになっていたら、無神コウ以上の猫かぶりが拝めたのかもしれない。
10. 苺の罪 Vo : 逆巻レイジ ( CV.小西克幸 )
DIABOLIK LOVERS MORE CHARACTER SONG Vol.10 逆巻レイジ CV.小西克幸
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この罰に従事し、隷属されてる愛
至極真面目にやっているのに、何でこんなに笑えるんだろう…
レイジの舞台俳優みたいな歌声で「ストロベリィ」だとか「飲み干して――…×3」だとか歌われると、萌える以前に笑う。
私自身、レイジというキャラは好きなはずなのに、どうにも笑ってしまう。
ギャグをやってる訳じゃないのに笑ってごめんな、本当。
< Disc2 >
ディアラバではありそうであまりなかった金管楽器の音が特徴的。
メロディーにはピンと来なかったが、台詞パートのテンポが早くなっている点はいいと思った。
12. 誓いのカンパネラ Vo : 逆巻アヤト ( CV.緑川光 ) / 逆巻シュウ ( CV.鳥海浩輔 ) / 逆巻スバル ( CV.近藤隆 )
その体に、流れてる「血」じゃなければ、イケない この吐息で、感じ合った「血」じゃなければ、イらない
Aメロからどことなくアラビアン・ナイトな楽曲だなあと思っていたら、サビでんんっ!??となった。
こんな懐かしい歌謡曲風なメロディーでくるとは予想していなかったなあ。
個人的には結構好きな雰囲気なので、それをディアラバ声優陣で聞けて嬉しい。
このいい意味でちょっと古臭くてダサい感じがいいな〜と思っている。
Guilty!!×Guilty!!×Guilty!!×Guilty――……!!
紛れも無く、ディラアバの主題歌だなと感じさせる一曲。個人的には好きでもないし嫌いでもない。
アニメMORE BLOODの方をちらっと見た程度しか知らない月浪家のお二人。
初回で「来るべき時が来たね、兄さん」「あぁ」「――復讐を始めようか」と意味深にカットインされたわりにその後の出番は一切なく
最終回でまた「始めようか、兄さん」「――そうだな」と告げてアニメ最終話を締めたお二人だ。
最終回でまた「始めようか、兄さん」「――そうだな」と告げてアニメ最終話を締めたお二人だ。
もはや(私の中で)何も始めないことに定評があるお二人。
この曲も「何かSOSをエロチックに歌っているなあ…」とぼんやり思うだけである。
ただタイトルの 「- A to Ω-」 は「始祖」というキーワードに上手く絡めていてセンスがいい。
ヴァンパイアの原初へ遡っていくというテーマがきちんと伝わってくるフレーズだ。
…いや、ゲームの方がそんな内容なのかどうかは知らないが。
15. Bloody★Mayim★Mayim Vo : アヤト、カナト、ライト、シュウ、レイジ、スバル
Wow (Wow) Sadistic&Sadistic 骨までシャブれる Thirsty
個人的にはディアラバ楽曲史上最高傑作
この15曲目はアルバム3種ごとに全て違うという、商魂たくましい事情を持ったラストトラック。
だから他のアルバムを聞いた方はどう思ったのか分からないが、
私はこの曲がディアラバ音楽史上トップクラスに気に入っている。
坂巻家6人が次々に掛け合いして歌ってくれるところも最高だし、何よりメロディーが聞いていて楽しい。
ディアラバらしさを保ったまま、キャッチーでお洒落にまとめ上げてるのだ。
良かった、本当に坂巻家のアルバムバージョンを聞いてよかった。
そこまで思わせてくれる一曲。
というわけで「DIABOLIK LOVERS Bloody Songs -SUPER BESTⅡ- 逆巻家ver」だった。
無印ゲーム&アニメ2期ぐらいしか触れていない私だが、このアルバムは十二分に楽しめた。
その中でもやっぱり坂巻ライト「Q.E.D.」がすごく、すごく良かった。
もしかしたら彼のドラマCDも聞くかもしれない。
その時は感想を書きたい……どう考えても(色んな意味で)書ける内容ではなさそうな気もするが。