個人的お気に入り度 4.5 / 5
2016年1月13日に発売されたシングル 稲葉浩志「羽」の通常盤を聞いた。
タイトルトラックの「羽」は「名探偵コナン」OPでもあるので、アニソンと言えばアニソンである。
しかし稲葉浩志の曲がアニソン風に聞こえるかと言われるとそうでもないので、私の中では一般曲として扱いたい。
「そこらのアニソン・ゲーソンアーティストよりもタイアップ取ってくるな!??」と驚くばかりである。
シングルでは多めの4曲収録であり、各曲が期待を全く裏切らない出来だったのでお気に入り度は4.5。
どれも彼らしい、孤独と自分なりに向き合う歌詞が相変わらずで、何だか泣けてしまった。
(iTunesでの配信は数日後らしいので、現時点で視聴音源リンクはなし。配信されたらまた追記したいと思う)
(※2016/01/31 試聴音源リンクしました)
(iTunesでの配信は数日後らしいので、現時点で視聴音源リンクはなし。配信されたらまた追記したいと思う)
(※2016/01/31 試聴音源リンクしました)
1.羽
乾いた冷たい風 針のようにSting シンとした空気の中 春が始まる
スリリングなイントロで上げたテンションを、サビまで欠片も落とさずに引っ張った構成が見事。
期待を裏切らないな、本当!!
間奏のエレキギターも心地よすぎてヤバい。脳内麻薬が出るレベル。
テクニカルで聞いてるだけで多幸感を感じられるところが素晴らしいな。
ラストサビも減音することなく、フルスロットルで突入するところが潔くて格好いい。
テクニカルで聞いてるだけで多幸感を感じられるところが素晴らしいな。
ラストサビも減音することなく、フルスロットルで突入するところが潔くて格好いい。
ジャンルのくくりとしては、応援歌なのだろうか。
3ヶ月後には新生活を始めなければならない人達へのエール、そんなものが感じられる雰囲気である。
3ヶ月後には新生活を始めなければならない人達へのエール、そんなものが感じられる雰囲気である。
歌詞で言うと上記のような文学的要素がある箇所もいいのだが
TOKIO「宙船」の「お前が消えて喜ぶ者に お前のオールを任せるな」という文節を思い出す。
「得体の知れない恐れや退屈も1つずつ越えて行く そうやって仕上がってくる」等
直球で頑張れ!!と言ってくれる強さに、胸が震えた。
それと、どことなくサビの「代わりは誰にもやらすな」と言うフレーズに直球で頑張れ!!と言ってくれる強さに、胸が震えた。
TOKIO「宙船」の「お前が消えて喜ぶ者に お前のオールを任せるな」という文節を思い出す。
両曲とも大体同じことを言っているのに「違う場所見てみましょう」と続けるところが、稲葉浩志らしい優しさで好き。
哀愁ただようアコギイントロ…かーらーの、野太いoh-oh-oh-!!というコールは卑怯!!格好よすぎる!!
2.Symphony #9
答えを生みおとす母なる数式
アレンジも各所にギミックが凝らされていて、聞いていて楽しい。
特にサビ前で入るあのブリッジ!!
教会音楽めいた壮大なメロディーが電子的な単音によって奏でられることで、生まれるアンバランスさが癖になる。
特にサビ前で入るあのブリッジ!!
教会音楽めいた壮大なメロディーが電子的な単音によって奏でられることで、生まれるアンバランスさが癖になる。
サビで用いられているエレクトリックな音と、コール&ハンドクラップによるヒューマンな音。
絶妙に混ざり合い、この独特な雰囲気が作りだされているのだろう。
タイトルから見るにベートーヴェンの「交響曲第9番」を意識している…のだろうが
私自身、第9については第4楽章「歓喜の歌」ぐらいしか知らないのでなんとも言えない。特に関係はないのかも。
絶妙に混ざり合い、この独特な雰囲気が作りだされているのだろう。
タイトルから見るにベートーヴェンの「交響曲第9番」を意識している…のだろうが
私自身、第9については第4楽章「歓喜の歌」ぐらいしか知らないのでなんとも言えない。特に関係はないのかも。
3.BLEED
これしきは抱えてゆける 歯を食いしばれば過ぎ去ってしまう 些細な痛みばかり
bleed:出血という英単語。bloodが血、bleedで出血というのは、面白い。
「龍が如く」タイアップということで、闘う男の哀愁歌というイメージの一曲。
「龍が如く」タイアップということで、闘う男の哀愁歌というイメージの一曲。
ギターメインのアレンジにピアノがサブとして入り込んでくるのが、切なさを帯びた痛みを表しているようで涙腺にくる。
アウトロにおいて最後まで尾を引くのもピアノだし。
個人的には「No Cryin'」と歌う稲葉浩志の歌声が好きすぎる。「くらああぁぁ↑いん」のところだ。
あの声の震え、雄臭さがあってたまらない。
あの声の震え、雄臭さがあってたまらない。
歌詞もこれまた、いいの一言。
歌詞だけで言えば4曲の中でこの「BLEED」が一番じ〜んときた気がする。
稲葉浩志が書く、孤独と痛みについての歌詞は、私の耳にとてもすんなり馴染むのだ。
「MY LONELY TOWN」の「誰かとわずかに共鳴できることを なんとか見つけけしてかろうじて繋がる」とか。
誰もが一人であることを受け入れつつ、それでも「強くあれ」と歌ってくれる、愛が好きだ。
1曲目でも同じ事を書いていて恐縮だが、やっぱり稲葉浩志の詞は優しいんだよな。誰もが一人であることを受け入れつつ、それでも「強くあれ」と歌ってくれる、愛が好きだ。
4.水路
この先のどこか 命を捨てた人がいたという
「Long time ago」からの歌声からしてもう響く、響く。
低音のふくよかさが暖かくて、「あぁ、ラストトラックなんだな」という気分だ。
低音のふくよかさが暖かくて、「あぁ、ラストトラックなんだな」という気分だ。
シングルなのにラストトラックというのもおかしな話だが、確かにそんな空気があるミディアムバラードだろう。
このシングル一枚を聞き終わった時に、最後に耳に残る言葉が「明日を手繰り寄せる今を始めるしかない」というのが、いい。
というわけで稲葉浩志「羽」シングル感想だった。
どれも格好いいメロディーかつアレンジの曲達ばかりなのだが、
終始、どことなく歌詞に優しさがあって、癒されるともまた違う、暖かい気分になれる一枚。
5年半振りとのシングルのことなので、次のシングルはいつぐらいになるのだろう。
B'zとしての活動と平行にしつつ、ゆっくりと楽しみに待ちたい。