確証はないものの、公式が「1月の生放送で重大発表も…!?」と匂わせているので2月までは待つつもりだ。
が、KENN「東亰浪漫譚」を聞いているとどうしてもめいこいの世界観を知りたくなり、こちら2冊をkindleにて購入。
・明治東亰恋伽 紅月夜の婚約者 / 恋月夜の花嫁
<あらすじ>
明治東亰恋伽:通称めいこいのノベライズ化はこの2冊のみのようだ。
<前><後>と書かれてはいないが、実質前後編なので買う時はご注意を。婚約者の方が前編である。
結論から言えば、かなり良かった。
過去の経験から、ゲームのノベライズ化というものに全く期待していなかったのが良かったのかもしれない。
「あれ、思った以上にストーリーしっかりしているぞ!!思った以上に萌えるぞ!!思った以上に心動かされるぞ!!」
といちいち呟きたくなるほど、エンタメとして面白かった。
場面設定もしっかりしているし、何より攻略対象6人と接しつつ、全体的なストーリーにはきちんと軸が感じられたのが個人的にはグッド。
読み終わった時の勢いで、ついついこんな記事まで書いてしまった。
それにこの小説を読んだ後に主題歌を聞くと、また初耳時と違った箇所で心に響くものがある。
作品を知らない前は「浪漫をください 息もできないくらい」というフレーズにキュンときたのだが
ノベライズ読了後は「浪漫をください 涙止まらないほど 戻れない未来 殺めるように」の所が一番のお気に入りになった。
まさしく作品の核をピタリと言い当てているフレーズだと思う。
ではネタバレ&キャラ萌え全開の感想となるので一応追記からどうぞ。
<ストーリー感想>
主人公が明治に飛ばされた理由について言明されていないものの、個人的には泉鏡花 著「夜叉ヶ池」を守るためだったのかなあと思う。
あの時点で戯曲「夜叉ヶ池」の価値を知っていたのは著者の泉鏡花と、平成の世からきた主人公だけだった。
こういう主人公の行動原理が、未来から来たからこそ分かる事実なのが浪漫にあふれていて好きだ。
明治浪漫奇譚 兼 タイムスリップもの 兼 和風妖かしものという3つの要素が存在する今作。
最初は浮いているように見えた妖かし要素も、読み終わってみればきちんと本筋に絡んでいて上手いな!!と思う。
個人的に気に入っている要素はタイムスリップものでありながら「未来には帰らない」という結末をだしたところだ。
ゲームだとどうなのかは知らないが、生きていた未来の記憶を取り戻せないまま、過去を選ぶという選択肢を取ったところがすごくいい。
すごくロマンチックで夢のある話だと思った。
<キャラ萌え感想 ※画像は公式配布twitterアイコンより>
・森鴎外
「僕はね、ただかわいいお嬢さんに感謝されたいだけなのだよ。だから恐縮などしなくていい。恐縮する暇があったら、どんどん肉を食べてどんどん僕に感謝すればいい」…「ありがとうございます」「惜しい。実に惜しいなあ」「?」「ありがとうございます、ご主人様。……だろう?」
上記の会話でこの男、最高かよ!!と思った。
すっごいツボ。かなりのツボ。
恩を着せておいて、売った分の恩はきっちり回収して行くタイプ、個人的には大好きである。
余裕たっぷりの、この穏やかな催促がたまらない。
2冊通してのメイン攻略者ではあるが、そこまでストーリー本筋には食い込んでこなかった印象。
ただ常に主人公の安否を気にかけて行動してくれるので、随所にヒロイックな出番があって十分に格好よさは発揮されている。
特に1巻の終盤で主人公と座敷で鉢合わせした時に、雄大な態度を崩さなかったところが立派。
大抵の乙女ゲーキャラの場合、ここでいきなりキレだすことが多いからさ…うん…。
誠実そうに見せかけて、どことなく腹黒感を匂わせながら、それでもやはり優しい男というのは萌える。
・菱田春草
「出かけるのは勝手だけど、早く帰ってきなよ。みんな心配するから」
小説版を読む限り「君、主人公より鴎外のほうが好きだよね?」と言いたくなるキャラだった。
もちろんデレる時はデレるものの、いかんせん主人公と二人きりの場面が少ない。
なので主人公との関係よりは、鴎外が帰宅した際に必ず言う「お帰りなさい」という言葉や
「あんな豪勢な店で鴎外さんに恥をかかせるわけにはいきませんから」という台詞にニヤニヤしてしまった。
「いや、だからあんたを褒めてるワケじゃねんだって。俺は芽衣を褒めてんだよっ!」
最初は音奴×主人公でいけよ!!と思ったものの、音二郎にも十分萌えたので、一粒で二度おいしい女装キャラである。
何のてらいもなく、主人公のことを可愛い、綺麗だと褒めやしてくるのがありがたい。
小説版だと何だか当て馬みたいで切ない扱いの彼だが、終始主人公を気に入っているのが伝わってきて
個人的には結構お気に入りのキャラ。
・泉鏡花
「悪かったよ。せっかくくれたあんぱんを無駄にしてしまって」
ストーリーのキーパーソンとしてはともかく、キャラ萌え的には微妙だった。
あまり同い年or年下のツンデレで言い方がキツイ系キャラは好きではないので。
・藤田五郎
「森鴎外という男がどこまで本気でお前を匿おうとしているのか知らんが、我々妖邏課なら無条件でお前を受け入れてやれる。
行き場を探しているなら俺とともに来い」
下巻でいきなり株を急上昇させてきて、個人的にはゲームで攻略したいキャラ、ナンバーワンである。
上巻で主人公にきつく当たったのは職業柄当たり前のことだろうし、
本質的には、道端の落し物を拾い上げてくれる正義感が強くて根は優しいキャラなのだろう。
このギャップにやられた。本当に下巻のお前はどうした、最高だったぞ!?
暴風雨のなかでプロボーズめいた言葉を主人公に言ってくれるところとかは、とてもどきどきした。
しかもそれが無意識であるっぽいのがこれまた…。無意識な天然クール系男子とかいい。萌える。
・小泉八雲
「お待ちなさーーーーい!」「芽衣サンとは、私が先にデートの約束を取り付けていたのです!それを横入りしようなどとは迷惑千万!ジャパニーズ・サムライの風上にも置けませんね!」…「それほどまでに斬られたいか、この似非外国人がっ」「どうぞどうぞ、この破廉恥ポリスメンっ」
可愛い!!!超可愛い!!!
何かをして「くれる」攻略対象というよりは、何かをして「あげたい」という気持ちを掻き立ててくるキャラだった。
出番はそれほど多くないしストーリー本筋にも絡んでこないのだが、そんなのは関係ない。
口調と行動がもう可愛すぎる!!それだけでもう正義!!
面と向かって褒めてくれるところは川上音二郎と似ているのだが、彼はキザな風に迫ってくるのに対し
こちらのキャラはただハイテンションに「主人公のことが好き!!」とまくし立ててくれるのが嬉しい。
ここまで褒めちぎられたら、こちらも彼を超褒めたくなるし甘やかしたくなる。
下巻の第3章では、
それほどまでに、私個人のピンポイントすぎるツボを抑えてきたキャラ。
・チャーリー
「少しでも迷いがあるなら、わからないままでいい。ここから動かないのも選択肢の一つだ。だったらそれでいいんじゃない?」「だって君の心は、たしかにここにあるんだから」「――幸せになるんだよ、芽衣ちゃん」
主人公を明治に飛ばした奇術師。
小説版では正体を明かさずに終わったのだが、ゲームのほうでは説明があるのだろうか。
今のところ、常に主人公の幸せを祈っているような言動を見せるので、主人公の父親か何かだと思っている。
なので主人公を想う気持ちは微笑ましいなあと思うものの、特にキャラ萌えまでには至らず。
なので主人公を想う気持ちは微笑ましいなあと思うものの、特にキャラ萌えまでには至らず。
彼については萌えよりも「未来に帰らなくたって別にいい」と臆面もなく言える強さにじーんと来た。
というわけで小説版めいこいの感想だった。
…ここまで書いておいてvita移植が来なかったらどうしよう。
同じブロッコリー製作の「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズが移植決定したのだからこちらもくる。
来ると信じて待っている。