個人的お気に入り度 3 / 5
Rejetより発売されている女性向けシチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS」シリーズ。
どうやら中々の好評らしく、ゲーム化、アニメ化と多様なメディアミックス展開を見せている。
私は無印のPSPと、MORE,BLOODのアニメをちらりと見た程度のファンではあるが
彼らのキャラソンに興味があったのでベストアルバムを聞いてみた。
個人的には結構楽しめたが、楽しめることと楽曲を好きになることはまた違うのでお気に入り度は3。
1. ADDICTED(2)PHANTOM 逆巻アヤト(cv.緑川光)
ディアラバ的超王道のラブソングでびっくりした。流石、一応メイン攻略者をはるアヤトだ。壊れた ふたりが愛した衝動(MEMORY) 求めた 星すら撃ち堕とす衝動(DESIRE)
どう読んだって主人公が死んだ後に歌われる追憶歌のようなものだが、歌詞からデレデレ感が溢れている。
死後デレタイプだったのかよ、お前…と呆然するほど、主人公に対して甘えてくるようなフレーズだらけだ。
特に「…いっそ、殺してくれよ」なんて、ディアラバで言う最高の求愛言葉だと思う。
あなたがいなければ、永遠の生命などに価値はない。
バンパイアものではありきたりな題材だが、それをアヤトが言ってくれるとは思っていなかった。
作曲家コメントにもあるように、メロディラインもキャッチーで聴きやすいところがグッド。
個人的にはタイトル「ADDICTED(2)PHANTOM」の「to」を「(2)」で表した言葉遊びが好き。
アヤトと主人公の、相互依存性を匂わせるようなユニークさがあると思う。
2. 切断(キリサキ)★舞踏会(CARNIVAL) 逆巻カナト(cv.梶裕貴)
臭う実芭蕉ジュースを飲み干し 錯乱 in ピースを決めたら、八つ裂きだよ♪
女の悲鳴+ナイフの刺殺音で締める乙女ゲーキャラソンなんて前代未聞すぎだろう。
殺す殺す宣言していた通り、本当に殺しやがった…という動揺だけが残る楽曲だった。
ワルツのテンポを刻むBメロから一転、狂気的な目まぐるしさを見せるサビの雰囲気とか
ダミーヘッドマイクを用いた可愛らしくも怪しい囁き声とかの印象が全て吹っ飛んだよ。アウトロで。
3. 血塗れた密会(BLOODY SABBATH) 逆巻ライト(cv.平川大輔)
「それって、キミだよね?」
Bitch、Bitch連呼しすぎ!!!!特にラストサビ付近!!
作詞家コメント曰く、「歌詞は全編アヴァンギャルドでいくと決めていた」らしい。
これがいわゆるアヴァンギャルドなのか…り、理解できないぞ前衛芸術。
ただ楽曲全体を通して、多いに笑い転がしてくれたので文句を言う気は一切ない。
それに歌詞も9割ヤバいフレーズと言えど、1割ぐらいはグッとくるものもあった。
2番のBメロで「けど、一番好きなのは、とってもダラシナイ表情を見せれる子」と歌ったライト。
このフレーズに、母親と近親相姦まで犯していたライトの変態的性癖が詰まっていると思う。
「見してくれる子」ではなくて、「見せれる子」=「見てくれる子」
ライトの性癖の根底を成している、母子関係の歪みが如実出ている感じがしてグッと来た。
ちなみに一番ヤバいだろ…と思ったのは「緩すぎる◎(マンホール)を DIGGING」という箇所。
よく発禁かからなかったな。
自己の中の暴力性に葛藤する、ディアラバの中では割りと常識人なキャラのため、キャラソンもまあ常識的
常識的、なんて坂巻家で比較したらの話ではあるので一般的に見ればスバルも大概ヤバい行動しているのだけど。
でも変態じゃない分だけ、人間的には3兄弟に勝っているのではないだろうか。
「今―無(ZERO)になれ!!」なんていう厨二くさい決め言葉フレーズも何だか可愛い。
至極まともなバラードなので特に言う事はないです
ただ一つ言うなら、キャラソンという括りで見た際のイントロは完璧だと思う。
音楽プレイヤーの操作音と共に切り替わる短いメロディー。
常にイヤホンで耳を塞いでいたシュウと、まるで同一になったかのような気分を味わえる。
こういったキャラの特徴を活かし、かつキュンとさせるギミックはキャラソンならではのものだろう。
素晴らしい。
素晴らしい。
SoundHorizonが楽曲提供でもしたの、これ?
物語のあらすじを説明するような歌詞、ところどころ入るセリフ朗読、間奏のギターアレンジに至るまで
ずーっと頭のなかで「サンホラに似てるな」という思いが駆け巡っていた。
曲自体は元々サンホラファンでもあったので、こういう厨二系統は好きなのだけどレイジのキャラソンか…これ…。
無印のみプレイ済の私の中だと、紅茶を淹れてくれたり(主人公に何か物をくれるという行為だけでも、ディアラバだと珍しいのだ)
一緒にコーデリアに立ち向かってくれたりと、かなり現実的で優しいキャラだ。
だというのにMORE,BLOODだと、こんなお伽話を語るようなキャラになる…のだろうか?
だというのにMORE,BLOODだと、こんなお伽話を語るようなキャラになる…のだろうか?
まあ、この曲もこの曲でいい所はたくさんある。
何より「貴方にはあれほど、きつく言ったというのに」というセリフが彼らしくて好き。
無印OPなだけあって、これぞディアラバという楽曲だ。
メロディーアレンジ共に、個人的にはピンと来なかったが上記のフレーズだけはとても気に入っている。
「理性の墓場」なんだよな、ディアラバは。
8. 幻日理論-Parhelion Logic- 逆巻アヤト(cv.緑川光)
歪み続ける骨格が 受け容れないの 貴方の精を
作詞者コメントあるよう、女性視点=主人公サイドからこの物語を見た歌詞。
EDらしくて、結構好きな曲だ。
主人公(ここで言う小森ユイ)の行動はプレイヤーにとって理解不能なところも多々あった。
「ねえ やがて忘却(わす)れるでしょう?」というフレーズは、そんな彼女の信念が欠片だけでも理解出来て、少し感動する。
何だろう、アレンジがかなりシンプルになった気がする。ベースが減ったか?
間奏もピアノだったり、ストリングスだったり個々の音が強調されているように感じた。
まあこれも前OP同様、別に好きでもないし嫌いでもない感じのメロディーなので特に言うこともない。
これについてもノーコメント。
MORE,BLOODをプレイ済の方ならグッとくる歌詞なのだろうか。
11. 真夜中の饗宴(MIDNIGHT PLEASURE) -Remix ver- 逆巻アヤト(cv.緑川光)&逆巻シュウ(cv.鳥海浩輔)&逆巻スバル(cv.近藤隆)
『舌が火傷するぐらいスパイスをかけても、なんの刺激もしないの』
7曲目のRemix ver。こちらのアレンジの方が前奏が短いってだけで高評価。
聖歌めいたコーラスにヒステリックな迫力があり、全体的にも優雅さかつ激しさが増していて好きだ。
アウトロも、どこかRPGゲームのラスボステーマ感があって格好いい。
12. 極限(UNLIMITED)BLOOD-Remix ver- 逆巻アヤト(cv.緑川光)&逆巻シュウ(cv.鳥海浩輔)&逆巻スバル(cv.近藤隆)
零れ落ちた自虐(ナミダ)に <意味>などないと知る
テクノポップのような、まさしくRemix.verという雰囲気に仕上がっている一曲。
前曲同様、これも原曲よりさらっと聞けて、こちらの方が好みだ。
ただ「『ねえ、もう一度愛して』」という問いかけに「めんどくさ…」と返されると流石にヘコむ。
正直に言えば、メロディーを気に入る楽曲は少なかった。
「おっ、いいな!」と思ったのはファーストトラックのアヤトぐらいだ。
ただ言い換えれば歌詞とアレンジはもんのすごく遊んでいて、視聴者を楽しませてくれたと思う。
ディアラバのベスト盤は2も出ているので、また感想を書く気力があったら書きたい。
※書きました