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BLアニメの歌詞って難しい Fo'xTails 「Innocent Graffiti」 感想

 

Innocent Graffiti

個人的お気に入り度  3 / 5
 
7年ぶりに続編として放映された「純情ロマンチカ3」のopである Fo'xTails 「Innocent Graffiti

アニメのPVで流れたのを聞いた時、「おっ、いいな」と思った。
程よいバンドサウンドかつ爽やかななアレンジで聞きやすい。
欠点は緩急がなく、一定調子に聞こえるところだろうか。
 
歌詞も非常にありがち感にあふれていたが、それでいいのだと思う。
ベタにベタを塗り重ねたような「純情ロマンチカ」という作品には逆にマッチしている。
それに第1期のopを想起させるようなフレーズもあり、ファンには嬉しい仕様になっていると感じた。
 

 

  1. Innocent Graffiti

サウンド面は前述の通りなので、歌詞について少し。
純情な恋ほど染まりやすいけど」とあるので、ちゃんとタイアップ先を意識して作詞してくれたのだろう。
仕事に対しての姿勢が垣間見えて、好感がもてる。
重ねあった軌跡に咲いた花」は1期のopである pigstar君=花」と繋がってくるように思えた。
こういったファンサービス精神も嬉しい。         
 
ただ「誰かの理解なんていらないから それが愛というものでしょ」はどうなのだろう。確かにBLらしい言葉だ。
だが純情ロマンチカのテーマの一つは「当事者以外の人間に、二人の恋愛を納得してもらう」ことではなかったのか。
あー…純情テロリストならこのフレーズで合ってるか?
いやでも先生の件があるから、やはりこのフレーズは的外れだと思う。
 
                  
2.  RUSH
 
デスメタル風味の合いの手が、高揚感あふれる雰囲気を上手くだしている。
ロックバンドの本領発揮という感じか。
ただ歌詞にあまり魅力を感じないのが残念。
なぜロック系ボーカルは「俺たちは必死でやってきた!!だからここにいる!!お前たちもくすぶってんじゃねえ!!!限界を超えろ!!!」みたいな感情を歌いたがるのだろう。
UVERworldとか。
 
 
3.   ALIVE
 
前2曲とはまた違った系統の、妖しげなヴィジュアル曲。
個人的にはかなり好きなジャンルなので聞いていて楽しかった。
「ラッタッタラッタ」という韻踏みが癖になる感じで好きだ。
哀しき万物霊長」の単語センスもいい。
 
 
 
3曲がそれぞれジャンルの違う楽曲でなかなか楽しめた。
ただもうちょっと突き抜けた何かが欲しいとも思う。
メロディーとアレンジは「いい」止まりで素晴らしいには届かず、ボーカルも悪くないけど個性がない印象。
アニソンシンガーとして、また何かのタイアップ提供になったら聞きたいとは思う。