こういうのでいいんだよこういうので 妖精帝國「gothic lolita agitator」感想

gothic lolita agitator

 

個人的お気に入り度 4/5

 

妖精帝國の2ndアルバム「Gothic Lolita Doctrine」がかなり良かったため、3rdの本作にも手を出した。
もともとアニソンにはまったきっかけが、アニソン界においてゴシック・ロックやらプログレッシブ・ロックの先駆者といっていい「ALI PROJECT」だったため、妖精帝國が持ってる雰囲気にはすんなり馴染めた。


なんだろう、もう好きとしか言えないんだよなあ…。こういったダーク系統の曲が。
異国語で紡がれたコーラスとか、鳴り響く弦楽器とか、短調のアンバランスなメロディーとか。
やっぱりビジュアル・ゴシックが好きだーー!!と再確認できた一枚。

 


1「Asgard」イントロのドイツ系コーラスから一気に惹きこまれる。
喩え善と悪が 解け合い」というフレーズ、「ほどけ」と歌うのがなぜか好き。
※「asgard:北欧神話に出てくる地名。死すべき定めの人間の国、ミズガルズの一部」
北欧神話に詳しくないので断定できないが、死に場所を求め行く…という物語なのだろうか。


2「still alive」:割と直球な人生応援ソングだと感じた。
1番で「生きにくさ」を歌い、2番で「自分で選んだ路を行こう」と歌っているあたり。
得意げに笑いあう人々の声は まだ遠く遠く 私は近づけない」なんて鬼束ちひろが歌っていてもおかしくない。
こういった個人の信念が語られているような曲は好きだ

 

3「one」:前2曲と比べると、ストリングスが目立つ。でもだいぶこのアルバム内じゃ一般よりの雰囲気。
大切なものを穢す1秒手前の」というフレーズがいい。
Cメロも少し応援ソングっぽい。「躓いても立ち上がって 無傷じゃ勝ち取れない」あたり。

 

4「Baptize」:「※baptiza:人に洗礼を施す」だそうで。
ギターとドラムが派手な、妖精帝国らしいメタルゴシックな一曲。
どうか彼を導いて」から「大切な人を失くした」とあるので、想い人を亡くした女が主人公か。

 

5「keep existing」:おお、実にアニソンらしいアレンジである。
強烈なクセもないし、本当によくあるアニソンorゲーソンという感じだ。歌詞もそれっぽい。
ただ「間違いの許されない フォルテシモ」って何だ?

 

6「月光の契り」:アルバム内のアクセントとなる静かなバラード…だが不思議系コーラスは外さない。
ボーカルのロリ系ボイスがよく合っている。間奏でピアノの不協和音が3つ鳴るところが好きだ。
静かな不穏さがある。

 

7「call my name」:出会うまでは「名前を呼んで」。出会ってさえしまえば、そんなものいらない…という物語か。
「名前=生きていた証」っていう所がいい。
メロディーがキャッチーなので聴きやすい一曲。

 

8「Sacrifice」:細かく刻んだリズムがいかにもヘヴィメタらしい。
ライブだとこのリズムに合わせてヘッドバンキングとかするのだろう。
Antares Antares Antares Cor scorpii」がすごい癖になるリズムだ。それに合わせたシンバルの音色もいい。
「Cor Scorpii」はラテン語でさそりの心臓の意。

 

9「月下香」:※「月下香:リュウゼツラン亜科の多年草ヴィクトリア朝時代のハワイでは葬式用の花とされた」らへんが
捜して 埋葬した 少女の記憶」に繋がるっぽい。
これもイントロ&アウトロのコーラスが独特で良い。何を意味しているのか、全く分からないが。

 

10「rebellion anthem」:※「rebellion:反逆 anthem:聖歌 vanish:消失」
生粋のファンサービス曲だと思う。この曲でライブが始まると楽しいだろうな。
世界 欺瞞 虚栄 戯言 喝采」…これでこそ妖精帝國だ!!と胸を張って言える、彼ららしいフレーズとアレンジ。
悩んだが、ベストトラックに認定。
間奏の演説と歓声の雰囲気が好きだ。ちょっと恥ずかしいところがなくもないけど、妖精帝國はこれでいい。
こういうのがたまらん。

 

11「Viscum album」:※「viscum:ヤドリギ類等の寄生植物の総称」
だいぶおとなしめのミディアムナンバー。派手さはないが地味に好み。
枯れてもただ支えるためだけ生きよう」のフレーズがタイトルを表しているように感じた。

 

12「gothic lolita afitator」:

※「agitator:扇動者 cliche(仏):決まり文句 elixir(アラビア語):錬金薬」
9分半の超大作…と言いつつ、そこまでではないか。「Sound Horizon」の楽曲なんて大体10分前後だし。
ただ物語系統の歌詞ではないのに9分いくのはやはり大作。
イントロは賛美歌のような壮大な雰囲気で始まり、中盤はゴシックを残しつつメタルと上手く交じり合ったアレンジ。
弦楽器のストリングスは流石の一言。アウトロのピアノが儚く美しい。

 

 

 

「ほーいいじゃないか こういうのでいいんだよこういうので」by孤独のグルメよりゴローと言いたくなる様なアルバムだった。全体的にもう好きだとしか言えない。

 

 

妖精帝國自体はこんなビデオを作ったりと

 


妖精帝國公式式典への参加に於ける注意事項。 - YouTube

 

結構ファンのことを大切にしている印象を受けるので、個人的好感度がかなり高いアーティストである。

 

2015年8月5日に6thアルバム「SHADOW CORPS[e]」を出したらしいので機会があったら聴いてみようと思う。